産後からひどい花粉症!血管収縮点鼻薬に注意!漢方薬体験談と授乳中の花粉症治療について

スポンサーリンク
もともと花粉症の症状があったのですが、
産後から特に鼻水鼻づまりがひどくなりました。
授乳中は赤ちゃんのために薬を飲むのは抵抗があり、
病院には行かずに、テッシュを山にしてひたすら鼻水を耐え忍んでいました。
鼻づまりだけはどうにも苦しいので、
薬を飲むよりは母乳に影響が少ないかと、
市販の点鼻薬を使っていたのですが、後にこの点鼻薬の副作用に
苦しむことになるとは想像もしていませんでした。
スポンサーリンク
血管収縮剤の点鼻薬使い過ぎは鼻づまりをひどくする
薬剤性肥厚性鼻炎を引き起こす!
飲み薬と比べて、点鼻薬なら血液に吸収される量が少なくなるので、
母乳に移行する影響が少ないということを聞いていたので、
市販で安価に買うことができる点鼻薬は、授乳中にも使っていたのですが、
血管収縮剤の点鼻薬は要注意でした!
このタイプの点鼻薬、耳鼻科のお医者さんはよほどの理由がない限り処方しないということです。
副作用がとても強く、使い過ぎることで鼻づまりがひどくなるのです。
これは「点鼻薬性鼻炎」「薬剤性肥厚性鼻炎」という状態で、
鼻の粘膜が変質して厚くなり、かえって鼻づまりがひどくなり、使用量が増え、
悪循環に陥ります。
鼻粘膜は、血の塊といってもいいほど血管がたくさんありますが、
血管収縮剤でその血管をギューっと収縮させることで、鼻の中が広がり、
空気が通りやすくなり、鼻づまりが楽になります。
でも、鼻粘膜の血管の収縮が続くと、血流不足や酸素不足などで粘膜がむくんでしまうのです。
こうして「点鼻薬性鼻炎」「薬剤性肥厚性鼻炎」になると、治療に時間がかかります。
薬剤性肥厚性鼻炎から離脱しました!
娘が3歳半で卒乳し、ようやく花粉症の治療を考えたのですが、
病院のステロイドの薬はよくないかなと思い、まず漢方薬局の漢方治療を始めました。
あとでこの漢方治療についてもお話しますが、
このとき血管収縮剤の点鼻薬をまだ並行して使っていたので、
せっかく漢方薬を飲んでも鼻づまりがなかなか改善しませんでした。
その後、花粉症がのどにきて声枯れを起こしたので、耳鼻咽喉科にようやく行きました。
のどが治っても鼻づまりが治らないので、血管収縮剤の点鼻薬を使っていることをお医者さんに話すと、
その点鼻薬の副作用で起きている鼻づまりということで、即刻、離脱するための治療が始まりました。
1~2週間、完全に使用をやめることができれば、薬剤性肥厚性鼻炎は治ります。
鼻づまりのための薬を処方され、根性で2週間我慢すると、離脱成功しました!
ただし、また使うと薬剤性肥厚性鼻炎は再発します。
患者さんの中には、どうしてもくせになってやめられなくて悪化し、
手術まですることになっても、術後また血管収縮剤の点鼻薬を使って再発する人もいるそうです。
私は最初の3日間、鼻づまりのための薬を間違えて半量しか飲んでいなくて、
恐ろしいほどの鼻づまりに苦しみながらも、娘のためにも健康にならなくてはと
ど根性で耐え抜き、離脱成功したのでした!
血管収縮剤の点鼻薬の成分は?
私がよく使ったのは、スットノーズ点鼻薬というものでした。
その成分を見ると、ナファゾリン塩酸塩という血管収縮剤が書いてあります。
クロルフェニラミンマイレン酸塩はアレルギー症状を抑え、
リドカインという局所麻酔薬でかゆみ・痛みを抑えるのです。
このような血管収縮剤の点鼻薬は、使い過ぎや長期の使用はやめましょう。
あとでものすごく苦しむことになりますから。
授乳中でものめる花粉症の薬は?
フェキソフェナジンは授乳中も飲める?
スポンサーリンク
国立研究開発法人 国立成育医療研究センター によりますと、
授乳中でものめる花粉症の薬として、フェキソフェナジン(アレグラ)があげられるとのことです。
授乳中ということで私は花粉症の治療はあきらめて、ひらすら耐え忍んでいました。
でも、お母さんが飲んだ薬が母乳に移行する量は少ないので、母乳をあげるために必ずしも
薬をやめる必要はないのだそうです。
母乳と赤ちゃんへの薬の影響
国立成育医療研究センターサイトでは次のように書かれています。
母乳はお母さんの血液から作られます。お母さんが飲んだお薬は母乳中に分泌されますが、
多くのお薬では母乳中に含まれるのはとても少ない量になります。
さらにお薬が含まれる母乳を飲んでも、赤ちゃんの血液に届くまでに
お薬の量はどんどん少なくなってしまうので、赤ちゃん自身に
お薬の影響がでる可能性はとても低いのです。
月齢が大きくなって離乳食がすすんだり、ミルクとの混合栄養などで赤ちゃんが
母乳を飲む量が減ると、お薬の影響はより少なくなります。
https://www.ncchd.go.jp/kusuri/lactation/druglist.html
授乳中だからといって、花粉症の治療のための薬をあきらめる必要はなかったのですね。
むしろ、市販の血管収縮剤の点鼻薬だけに頼って薬剤性肥厚性鼻炎を悪化させるほうがこわいです。
私はほんとうに鼻づまりがひどくなっていましたから、
例えば大地震などで避難生活になって血管収縮剤の点鼻薬がきれたら、
まず鼻で息ができなくなるだろうということがすごくこわくて心配でした。
花粉症と漢方薬
鼻づまりには葛根湯加川芎辛夷
娘が卒乳するまで、点鼻薬以外の花粉症の薬の服用は、ひたすら我慢していた私でしたが、
娘の卒乳を機に、漢方薬専門の薬局に行きました。
花粉症のための漢方治療では、葛根湯加川芎辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)を
処方されました。
鼻水より鼻づまりがひどく、慢性鼻炎や副鼻腔炎(蓄膿症)の状態で使われる漢方薬です。
風邪薬で有名な葛根湯にさらに生薬が加えられた漢方薬です。
その後、花粉症で声枯れのために始めて耳鼻咽喉科を受診したとき、鼻のレントゲンも撮りましたが、
鼻水や膿などは溜まっていないと言われたので、葛根湯加川芎辛夷は確かに効いていたのです。
ただ、血管収縮剤の点鼻薬で鼻の通りは悪かったのですね・・・。
小青竜湯は止まらない鼻水に・・・
他に、花粉症でよく使われる漢方薬に、小青竜湯(しょうせいりゅうとう)があります。
これは透明で水のような鼻水がさらさらと流れ出て止まらないときに使います。
葛根湯加川芎辛夷は、粘り気のある鼻水で鼻づまりがひどいときです。
蓄膿症がひどくなったら辛夷清肺湯
膿を排出する辛夷清肺湯
葛根湯加川芎辛夷は、お風呂などで体を温めると鼻づまりが軽くなるように、
温めるタイプの漢方薬です。それに対して、辛夷清肺湯は冷やすタイプの漢方薬ですが、
鼻水が黄色くなって濃く、頭痛や顔面痛まで引き起こして歩くだけで響いて痛いような
熱をもった状態にまで悪化したときに効きます。
私は耳鼻咽喉科に行くようになって薬剤性肥厚性鼻炎は改善したのですが、
葛根湯加川芎辛夷を飲まないでいたら、しばしばひどい副鼻腔炎(蓄膿症)になり、
顔面痛に悩みました。
内科のお医者さんには、「繰り返す蓄膿症は手術するしかないよ」と言われて
びっくりしましたが、耳鼻咽喉科のお医者さんが『膿をよく排出させる漢方薬』として
辛夷清肺湯を処方してくださって飲むと、ほんとうに膿がとれて顔面痛がなくなりました。
多くの耳鼻咽喉科のお医者さんたちは、辛夷清肺湯の威力を心得ておられるようで、
大阪府高槻市いまなか耳鼻咽喉科の今中政支院長先生(日本耳鼻咽喉科専門医・漢方専門医)は、
辛夷清肺湯を知らないことは、鼻中隔矯正術程度の手術術式を知らないに等しいとおっしゃいます。
辛夷清肺湯は、消炎作用と滋潤作用の生薬がほど良く配合されているとのこと・・・
私は内科のお医者さんに「繰り返す蓄膿症は手術するしかないよ」と言われてびっくりしたので、
辛夷清肺湯で手術しないですんだとき、今中先生の言葉を思い出したのでした。
チクナインとして薬局でも販売されているけれど・・・
辛夷清肺湯は、チクナインという名で薬局でも販売されています。
チクナインも飲んだことがあるのですが、病院で処方される辛夷清肺湯のほうが効きました。
チクナインの服用の一日量は、4g、
病院で処方されたクラシエの辛夷清肺湯の一日量は、7.5gです。
製薬会社によって製法も異なる影響もあるかもしれないですが、
薬局で売っているのと医療用とでは、量にこんなに差があるのですね。
病院で処方される点鼻薬はステロイド点鼻薬
耳鼻科ではよほどのことがない限り、血管収縮剤の点鼻薬は処方しないそうです。
薬剤性肥厚性鼻炎を起こす心配のない点鼻薬として、
「ナゾネックス」や「アラミスト」などのステロイド点鼻薬が処方されます。
これら最近の新しいタイプのステロイド点鼻薬は副作用が少ないといいます。
噴霧した鼻で作用し、ステロイド成分が血液循環に乗りにくく、全身に廻らないということです。
妊娠中でも(妊娠初期を除いて)必要があれば処方されることもあるそうです。
新しいタイプのステロイド点鼻薬はすべて1日1回です。
1日2回や4回のステロイド点鼻薬は効果が弱く、やや副作用が多いそうで、
病院でもあまり使われなくなってきているそうです。
ステロイドとは?
ステロイドは体内で作られる?
ステロイドは、人・動物・植物が体内で自ら作り出しているもので、
ホルモンとしても利用している化合物です。
医療で使われているステロイド剤は、副腎皮質ステロイドで、
天然の副腎皮質ステロイドは、腎臓の上にある2つの副腎から分泌されます。
外部からステロイド剤を使うと、血液中に十分なステロイドホルモンがあるので
脳が副腎にステロイドホルモンの分泌指令を出さなくなり、
それが長期化すると副腎は次第に萎縮していってしまうのです。
ステロイドを含む薬は「腎」を弱らせる
薬のステロイド成分が血液循環で全身に廻るということは、
漢方薬の中医学から見ると、五臓六腑の「腎」が弱ることになります。
中医学でいう「腎」は、西洋医学での「腎臓」の役割にとどまらず、
全身の健康に関わるさまざまな働きがあります。
腎が弱ると産後の不調はひどくなるし、更年期障害などさまざまな不調が出てきます。
私も耳鼻咽喉科でナゾネックスを処方されていて、ステロイドの副作用が少ないものと理解はできたのですが、
1日1回の使用量は厳守するのはもちろん、
よほど鼻炎がひどくて困るときにだけ限定して使うようにしています。
授乳中の花粉症は、国立成育医療研究センターで、フェキソフェナジンは使えるとの記述がありますし、
いちど耳鼻咽喉科で相談してみると安心でしょう。
病院にいかずに自己判断で、血管収縮剤の点鼻薬を使い続けることは
いちばん避けなければならないことです。
漢方薬についても漢方薬専門の薬局で、薬剤師さんにじっくり相談すると
状態に合った漢方薬を見つけてくださいます。
私のように授乳中ただ我慢するのはたいへんですので、
ひとりで悩まず、お医者さんや薬剤師さんに相談してみてくださいね。
スポンサーリンク