女の子の育て方とは?母娘関係の絆を深めるための注意点とは?

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娘は同性なので、母から見ると息子よりも自分の一部のように感じてしまう傾向があるようです。
教育カウンセラーの諸富祥彦(もろとみ よしひこ)先生は、
著書『女の子の育て方』(WAVE出版)の中で、母親が娘に接するときに気を付けなければならない点についてお話しています。
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お母さんの期待に応えたい女の子
世間では、親は子供がかわいいに決まっている、親の心、子知らずだと多くの人が言います。
しかし、諸富先生はこれと逆のことをおっしゃいます。
世の中に『子どもを愛せない親』はいても、『親を愛せない子ども』は一人もいないんです。
私はやっと同じ意見の人に会えたと思いました。自分の子供のときのつらい体験からも、これは事実だと思いました。
そしてまた、子どものときに親から虐待を受けた人の話を聞いたことがあるのですが、どんなに苦しくても子供は親を求め、期待に沿うようにしたいと願ってしまうものだということがひしひしと伝わってきました。
世間ではまず親が正しいとして「親の心、子知らず」と言いますが、諸富先生は「子の心、親知らず」と言います。
習い事をたくさんやらせたりして母親が娘に強い期待を寄せても、母親の望み通りに娘が期待に添えないとき、がんばりが認めてもらえないとき、中学生の思春期になると、暴言を吐いて反抗することがあります。
母親が娘のために必要なのは、期待ではなく、応援です。
ただし、応援の内容が、「母親自身のため」なのか、「娘のため」なのか、考える必要があります。
母親は自分の親、特に母親にしてもらえなかったことを、娘にしてあげたいと考えがちです。・・・・・
親がすべき努力は、「その子が自分でしたいと思ってがんばるのを支えること」であって、「自分がしてもらえなかったことを与えてやること」ではないのです。
娘は母親のコピーではありませんから、自分が必要としていたものは、子どもにとっても必要なはずだと思うのは間違いです。子どもによって必要とするものはそれぞれ違います。
不幸の連鎖を断ち切ろう
「親にしてもらえなかったことを、娘にはしたい」と考える反面、「親にされたままのことを娘にしてしまう」ことも、母娘の間でありがちです。
母親から『器量が悪い』といつもいつも当たり前にふつうに言われていたので、本当は言葉を失うほど傷ついていたけど、慣れてしまって、自分の娘にも『不器量なんだから、せめて愛想よくふるまいなさい』と言ってしまっていた母親の例があげられました。
『私だって言われていたんだから、娘には何を言ったってかまわない』と思ってしまったといいます。
こうした母娘世代間の連鎖は、どの母娘にも起きることです。
しかし、たとえ母娘でも相手を傷つけていいはずはなく、『娘には何を言ってもかまわない』などということはありません。
こういった不幸の連鎖を自分の代で断ち切らなければなりません。
不幸の連鎖を断ち切るとは、
自分の母親にされて「よかったこと」だけをする、
自分の母親にされた「いやなこと」「ひどいこと」は娘に絶対にしないということです。
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娘を「カウンセラー代わり」にしてはいけない
子供を頼ること、支えにすることの度が過ぎると、娘を「カウンセラー代わり」にする母親がいます。
娘の悩みを聞かなければいけないのに、自分のグチばかり娘に聞かせる母親がいるのです。
女の子はとてもお母さん思いで、『お母さんの役に立ちたい』『お母さんを助けたい』と必死に思うものなんです。お母さんのグチを聞かせられるのは、本当はつらい、つらくてたまらない。けれども、お母さんが大好きだから、お母さんを否定したくないから、『グチをやめて』とは言えないでいるんです。
娘が『もっと私のことをかまってほしい』と『愛情飢餓』状態に陥ってしまわないように、娘の悩みをよく聞いてあげなければなりません。
「娘への嫉妬心」に要注意!
自分にコンプレックスを抱えていて自信がなく、人生を楽しんでいない(本当はやりたいことがあったのにできなかった)母親は、娘と張り合ったり、嫉妬したりします。
「私の子どものころのほうが、あなたよりずっと優秀だったわよ」
「その程度で大喜びするなんて、レベルが低いわね」
これらは娘を認めず、嫉妬して娘の足を引っ張っているのです。
母親にひどく嫉妬された娘は、「私は幸せになってはいけないのだ」と感じるようになります。母より幸せになることに、罪悪感をおぼえるようになるのです。
これは私自身、母親からの嫉妬に苦しんできたので、この諸富先生の言葉にはスカッとさせられました。
世間では、母親が娘に嫉妬するなんてあり得ないこと、嫉妬なんて言う娘が恐ろしく悪い人間だと責められます。
しかし、諸富先生はほんとうのありのままの母親の姿に光をあてて見抜いているのです。
>>母娘関係の過干渉ストレス解決策は、適正な距離感を作ることにあり の記事では、
成人した娘として、実母と適正な距離を置くという、娘から母親への目線で見ましたが、
今回は、母として、娘に接するために気をつけなければならないこと、ということで、母から娘への目線で考えてみました。
諸富先生の本は、健全な母性愛への指針となります。
日々、母として娘に良い影響を与えているか、己を点検して、気を引き締めて自分に厳しく省みて、
不幸の連鎖を断ち切っていきたいと思います。
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