お茶屋さんから漂ってくる香ばしいほうじ茶の香りに癒されたことがありませんか?
妊婦さんも子供もほうじ茶なら安心とよく言われますが、
妊娠中にほうじ茶はどのくらいまで飲んでいいのでしょうか。
ほうじ茶は決してノンカフェインではありません。
コーヒーに比べてカフェイン含有量はどのくらいでしょうか。
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ほうじ茶はどんなお茶?
お茶には、緑茶・紅茶・ウーロン茶などいろいろな種類がありますが、
これらすべてが実は同じ茶葉から作られていることをご存知でしょうか。
ほうじ茶は緑茶を炒ってできます
紅茶は茶葉を発酵させたもので、ウーロン茶は半発酵、
緑茶は発酵させていない非発酵のお茶です。
ほうじ茶は、非発酵の緑茶を高温で炒ったものです。
お茶屋さんの前を通るだけで、焙煎中の香ばしいほうじ茶の香りが漂ってきて、
ホッとして立ち止まってしまいますね。
家庭でも、古くなった煎茶をフライパンで炒って、自家製のほうじ茶を作ることができますよ。
ほっとする香りの秘密は?
緑茶を高温で炒って、ほうじ茶ができるのですが、
加熱されることで、緑茶に多く含まれる成分のテアニン、カテキン、ビタミンなどは
減少してしまいます。
しかし、茶葉を焙煎することで、あのほうじ茶独特の香ばしい香り成分が強くなるのです。
その成分は「ピラジン」です。
心安らいで癒される香りですね。血行も良くなって体もあたたまります。
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ほうじ茶のカテキンと妊婦への影響は?
緑茶にはカテキンが豊富です。
カテキンは殺菌・抗酸化成分なので、体を守ってくれるのですが、
妊娠中はおなかの赤ちゃんの成長に重要な葉酸の働きを阻害してしまうという難点があります。
ほうじ茶は、茶葉を焙煎する過程でカテキンは減少し、量が少なくなるので、
妊娠さんと赤ちゃんに比較的やさしいお茶です。
ほうじ茶のカフェイン含有量は?
コーヒー100mlあたりのカフェイン量は、約60㎎ですが、
いろいろなお茶の100mlあたりのカフェイン含有量は次のようになります。
- 玉露 約160㎎
- 抹茶 約64㎎
- 煎茶 約20㎎
- 紅茶 約30㎎
- ウーロン茶 約20㎎
- ほうじ茶 約20㎎
- 玄米茶 約10㎎
- 番茶 約10㎎
- かまいり茶 約10㎎
日本食品標準成分表2015年版より
ほうじ茶にも、コーヒーよりは少ないですが、カフェインが含まれているのがわかります。
ときどき、ほうじ茶にはカフェインが含まれないと勘違いしている人がいますが、
微量ながらカフェインが含まれているのですね。
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妊娠中のカフェインの影響は?
妊娠中は、カフェインが心配だからコーヒーを我慢する妊婦さんもいます。
ほうじ茶のカフェインも影響があるのか、気になりますね。
妊娠中のカフェイン摂取量はどのくらいまで?
カナダ保険省(HC)では、妊娠中のカフェインは1日300㎎まで としている一方、
英国食品基準庁(FSA)では、妊娠中のカフェイン摂取量の基準を200㎎に制限しています。
1日3杯のコーヒー(カフェインは約300㎎)を妊婦さんが毎日飲むと、
全くカフェインを摂らない妊婦さんに比べて流産の危険が高まるということが
従来の研究からわかってきましたので、
英国食品基準庁(FSA)の200㎎ を基準にして考えたほうがよさそうと思えますが、
アメリカの最新の研究によると、
1日に200㎎以上のカフェインを摂る妊婦さんでも、
全くカフェインを摂らない妊婦さんに比べて、
流産率が2倍になることがわかりました。
英国食品基準庁(FSA)のカフェイン200㎎でも心配ということになってしまいますね。
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ほうじ茶とカフェイン
ほうじ茶を1ℓ飲むと、カフェイン含有量は、
英国食品基準庁のカフェイン摂取量基準値200㎎になってしまいます。
妊娠中に必要な水分補給は、1日2ℓです。
ノンカフェインの麦茶が苦手で、妊娠中はほうじ茶だけをたくさん飲んでいた
という体験談をときどき耳にしますが、
妊娠中にほうじ茶だけで2ℓの水分補給をするのは、
カフェインの摂り過ぎになってしまうので要注意です。
アメリカの最新の研究を考えると、妊娠中に
ほうじ茶1ℓ(=カフェイン200㎎)飲むのも心配ですね。
もし、コーヒーを1杯(150ml)飲んだ場合は、
ほうじ茶は、約3、5杯(150ml×3、5=525ml)飲むだけで
カフェイン量が200㎎となってしまいます。
ほうじ茶のカフェイン含有量が少ないとはいえ、
妊娠中にほうじ茶を飲みたい放題飲むことはできないのです。
コーヒーを全く飲まない場合でも、
ほうじ茶は1日500ml程度(カフェイン100mg)に
抑えておきたいですね。
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カフェインがおなかの赤ちゃんへ及ぼす影響
カフェインはおなかの赤ちゃんにどんな影響を及ぼすのでしょうか。
カフェインは胎盤を通りやすい性質をもっていて、
ママが摂取すると、ほぼ同じ濃でおなかの赤ちゃんも摂取したことになります。
しかも、胎児は代謝機能が未熟ですから、カフェインを排出しにくいのです。
おなかの赤ちゃんの中枢神経は覚醒・興奮させられて、
子宮内での発達の遅れを招きます。
カルシウムや鉄分の吸収も妨げられて、
出生時の低体重の可能性が大きくなり、赤ちゃんの将来の健康に悪影響となります。
特に妊娠初期の胎盤が形成される時期は、
カフェイン摂取をできるだけ控えることが大切です。
妊婦さんがコーヒー断ちするストレスを考慮して、産科のお医者さんは
コーヒー数杯ならいいですよ、と言われる先生もかなりおられるのですが、
お医者さんによっては、コーヒーは
酷でも1日1杯にしてください と言われる先生もいます。
完全に流産の危険性を避けるには、妊娠5ヶ月が過ぎるまでは
いっさいのカフェインを断つ必要があるという意見もあります。
でも、コーヒーもほうじ茶もいっさい断つというのはつらいですね。
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低カフェインのほうじ茶がおすすめです
コーヒーにはカフェインレスコーヒーがありますが、
ほうじ茶には低カフェインほうじ茶があります。
妊娠中におすすめの低カフェインほうじ茶は、
低カフェイン連続製法でカフェインを30~50%減少させた
ローズマダムの低カフェインほうじ茶がおすすめですよ。
妊娠中に必要な2ℓの水分補給は、ほうじ茶の他にも
ノンカフェインのお茶やミネラルウォーター(軟水)で補いましょう。
※ミネラルウォーターは軟水がおすすめです。硬水はミネラル成分が多いので
胃腸が弱い人はおなかがゴロゴロすることがあります。
日本のミネラルウォーターは軟水です。
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妊婦はほうじ茶をどのくらい飲んでいい?カフェインは含まれている?まとめ
- 緑茶を高温で炒るとほうじ茶ができます。
- ほうじ茶の香ばしい香り成分はピラジンです。
- 緑茶に豊富なカテキンは、おなかの赤ちゃんの成長に必要な葉酸の働きを阻害してしまいますが、ほうじ茶は製造過程で高温焙煎するので、カテキンは減少します。
- ほうじ茶のカフェイン含有量は、100mlあたり約20㎎です。
- 英国食品基準庁(FSA)では、妊娠中のカフェイン摂取を200㎎に制限していますが、アメリカの最新の研究によると、毎日200㎎以上のカフェインを摂る妊婦さんでも、全くカフェインを摂らない妊婦さんより流産率が2倍になるとわかりました。
- ほうじ茶2ℓで、カフェイン約200㎎になってしまいますので、ほうじ茶は1日500ml(カフェイン100㎎)程度に抑えておきましょう。
- 完全に流産の危険性を避けるには、妊娠5ヶ月が過ぎるまではいっさいのカフェインを断つ必要があるという意見もあります。
- カフェインを避けるために、コーヒーにカフェインレスコーヒーがありますが、ほうじ茶にも低カフェインほうじ茶があります。
カフェインレスコーヒーについてはこちらからどうぞ。
<<妊娠中におすすめのカフェインレスコーヒー通販!選ぶコツは?一日何杯まで?
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