わが家ではこれまでに何度も庭先でセミの羽化を観察してきました。
地面に落ちてしまった幼虫を助けて、室内で羽化させたこともあります。
脱皮したばかりの神秘的な白いセミを、一度は子供たちに見せてあげたいと願うパパママも多いのではないでしょうか?
なんとなく脱皮は明け方に行われるようなイメージがありますが、実際にはどんな時間帯で脱皮しているのか知りたいですね。
今回は、
- セミが羽化する時間帯と時期は?
- セミの羽化を手伝っていい?
- セミの羽化についての図鑑や絵本の紹介
- セミの羽化を手助けした体験談も紹介!
についてお話します。
この記事を読めば、セミの羽化に詳しくなって、子供たちと楽しく観察できるようになりますよ!
セミが羽化する時間帯と時期は?
セミは、日没後、暗くなって天敵に狙われない時間帯に脱皮します。
早くて夜の7時半から始まります。夜8時から10時頃には、脱皮を始めたセミが増えてきます。
殻を破って出た成虫は一度、逆さづりのようになります。
逆さづりのときは、ほんとうにおしりのほうだけが殻に残って体を支えています。
殻の外に出たばかりの6本の足は、最初は白くて柔らかい状態です。
逆さづりのときに、羽が広っていくだけでなく、足も茶色になって硬くなり、しっかりつかまれるようになります。
このあと、いちばん感動的なのは、逆さづりの状態からグイッと体を起こして、硬くなった足で殻につかまり、殻に残っていたおしりを抜くまでの一連の動きです。
この場面だけで20~30分かかりますが、脱皮すべてにかかる時間は長くて2、3時間、早いと1時間程度で終わります。
夜中12時ごろには白いセミになって脱皮完了していることが多いです。
そのまま朝までじっとして、羽と体がしっかりと硬くなるのを待っています。
セミが羽化する時期は?
セミの幼虫が地上に出てくる時期は、全国的に見て差がありますが、セミの脱け殻をよく見かけることができるようになったら、というのが目安になります。
わが家は東海地方ですが、7月に入るとクマゼミが鳴き始め、7月中旬には庭木にたくさんのセミの脱け殻がつくようになります。
7月中旬から8月上旬にかけて、クマゼミの声が盛んに聞こえてきます。
7月下旬の生息ピーク時には、1本のケヤキで90匹以上のクマゼミが止まって鳴いていることもあります。
8月に入ると見かけるセミの数はぐっと減ってきます。
脱皮の観察ができる可能性が高いのは、7月初めから中旬にかけてです。
セミの羽化で幼虫に出会える時間帯は?
脱け殻はよく見るけど、まだそのまま生きているセミの幼虫には出会ったことがない人も多いようです。
夕方、早くて5時半には、地中から出てきますので、公園のサクラやケヤキの木の根元に、ポコンといくつも穴が空いているのを探してください。
ちょうど穴から顔を出している幼虫に出会うかもしれません。
脱け殻でなくて、生きている幼虫に出会うだけで「おおっ!」と、かなり感動します!
穴から出た幼虫は地面を一生懸命に這って歩いて、登る場所を探します。
木の幹だけでなく、植物の葉の裏も好みます。
木の上の高いところだけでなく、低い植物の葉の裏も脱皮しやすい場所のようです。
コンクリートの壁に登ることも多いです。爪が引っ掛かり安くて安定するのでしょうね。
セミの羽化を手伝っていい?
幼虫を自宅に連れて帰って観察もOK!ですよ。
幼虫に出会ったら、そのまま木や草に登るところまで観察して、その場で脱皮まで待つのもいいのですが、蚊に刺されてたいへんなので、幼虫をそっと自宅に連れて帰り、網戸やカーテンに止まらせてあげて、室内でじっくりと脱皮の観察をすることもできます。
網戸やカーテンに止まらせると、しばらくは好みの位置を求めて動いて登りますが、動きが止まって背中がパンパンに張ってきたら羽化間近です。
殻を割って出てきたら、絶対に触ってはいけません。
幼虫との出会いから羽化完了まで、時間を追って写真撮影しておきましょう。
日時とコメントを添えて並べて整理すれば、簡単に観察日記になります。
セミの羽化には雨の日よりも強風のほうが危険!
セミは雨の日は脱皮しないという話もありますが、全く雨の日は脱皮できないというわけではなく、数は減りますが、枝の間や葉の裏で、雨を避けながら脱皮しています。
強風のほうが木から落ちて脱皮に失敗してしまいます。
今年は7月に入って雨が多いですが、わが家の庭では葉の裏につかまったセミの脱け殻が多く、脱皮に失敗した成虫には一匹しか出会っていません。
夏に、深夜から朝にかけて強風が吹くことが多かった年は、まだ羽が伸びきる前に落下してしまったかわいそうなセミを庭で何匹も見かけました。
セミにとっては雨より強風のほうが大敵です。
兵庫県のNPO法人「こどもとむしの会」の「セミの達人」によると、セミの羽化成功率は、80~90% ということです。
しかし、成功率は4割という説もありますので、羽化に成功した成虫のセミを見たら、ほんとうにおめでとう、よくがんばったね!と言ってあげたくなりますね(^^♪
セミの羽化や成長についての図鑑や絵本
セミについての自由研究に役立つわかりやすい図鑑や絵本もあります。
大人も一度じっくり読んでみたくなりますよ(^^♪
こちらは小学1年生の男の子による実際の自由研究です。
こちらは、子供たちといっしょにセミの研究したお父さんによる観察記で、電子書籍になります。
セミの羽化を描いたかわいい絵本もあります。
わが子の成長に重ねて見てしまってじわっと涙が出るかもしれません。
セミの羽化を手助けした体験談
地中で6年間も過ごしたあと、地上で生きるのは10日ほどと言われていましたが、最近、セミは長くてひと月生きることがわかってきました。
それにしても短い命ですよね。
脱皮を守ってあげたいし、助けたいです。
セミは意外にたくましく、木から落ちて路上でもがいているセミの幼虫を助けたら、人の手の中で脱皮を始めて、そのまま手につかまって最後まで脱皮してしまったという話もいくつか出ています。
セミの羽化の時間帯は、天敵を避けて日没後から深夜にかけてが多いのですが、大幅にズレた時間(昼間 )に脱皮することもあります。
わが家でも、7月の午前11時頃に、庭先のコンクリート上で仰向けになってもがいているセミの幼虫に出会ってしまいました。
そっと手にとってあげると、指にしっかりとつかまろうとするので、木にとまらせてあげようとしましたが、どうしても私の指に登ってくるのです。
背中がパンパンに張っていたので、一刻も早くつかまりやすいところにつかまりたかったのでしょうね。
やっとの思いで木の幹につかまらせてあげることができました。そして、午後1時過ぎ に見にいくと、なんと脱皮してきれいな白いセミになっていました!!!
深夜12時ではなく、真っ昼間の12時に脱皮したのです!
脱皮直後の白いセミは、ほんとうに美しく神秘的です。
子供たちにはぜひ見てほしいです。
また、別の日には、夜11時半頃、庭に落ちて仰向けにもがいているセミの幼虫を助けて、室内で羽化させたこともあります。
どうしても私の腕に登ってきてしまい、木につかまるのを拒否しているので、室内に入れてあげました。
キッチンペーパーを棒に巻いてつかまりやすくし、脱皮から羽化成功までの一連の流れを見守りました。
深夜1時半にはきれいに羽が伸びたので、そのまま軒下に出してあげたところ、朝、飛び立っていきました!
命の不思議、耀き、感動を子供たちの心に鮮明に残したいですね(^^♪
セミが羽化する時間帯と時期は?羽化を手伝っていい?手助けした体験談も紹介!まとめ
今回は、
- セミが羽化する時間帯と時期は?
- セミの羽化を手伝っていい?
- セミの羽化を手助けした体験談も紹介!
についてお話しました。
- セミは、日没後、暗くなって天敵に狙われない時間帯に脱皮します。
- 脱皮は早くて夜の7時半から始まります。
- 8時から10時頃には、脱皮を始めたセミが増えてきます。
- 夜中12時ごろには白いセミになって脱皮完了していることが多いです。
- セミの幼虫が地上に出てくる時期は、全国的に見て差がありますが、セミの脱け殻をよく見かけることができるようになったら、というのが目安になります。
- セミの幼虫は、夕方には地中から出てきますので、公園のサクラやケヤキの木の根元に、ポコンといくつも穴が空いているのを探してください。
- セミの幼虫を自宅に連れ帰り、網戸やカーテンにとまらせて、室内で羽化を観察することもできます。
- セミの幼虫との出会いから、羽化完了まで時間を追って写真撮影しておきましょう。日時とコメントを添えて並べて整理すれば、簡単に観察日記になります。
子供たちとセミの羽化を観察して、命の神秘を味わいましょう(^^♪
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
今回ご紹介した本は次の3冊になります。
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