子供はカフェインをいつから摂れる?何歳から安心?

健康

妊娠中に気になったカフェインですが、子供が生まれてからも

小さな子に与える飲み物についてカフェインが気になるママも多いでしょう。

子供はカフェインについては、いつから安心なのか知りたいですね。

子供はいつからカフェインOK?

日本にはカフェイン摂取の基準がありませんが、

欧米などでは基準値が定められています。

カフェイン摂取の基準は体重で決まる

小児科を受診すると、必ず「お子さんの体重は?」と聞かれますね。

薬の処方量は体重で決まるからです。

カフェインの摂取量も体重で決まります。

カフェインはアルカロイドの一種で、覚醒作用や抗炎症作用、血管収縮作用などがあって

医薬品としても使われています。

 

子供が何歳になったらカフェインOKと、年齢で決まるものではないのです。

子供の年齢ではなく、体重(体のサイズ)に着目しましょう。

 

子供は体重が軽いので、少量のカフェインでも中毒症を引き起こしやすくなります。

 

4歳から徐々に!3歳までは控えて!

カナダ保健省では、カフェインについて子供はカフェインの有害作用を受けるリスクが高いとしていて、

次のようにカフェイン摂取量の上限を定めています。

1日の上限摂取量・・・体重1㎏当たり2.5㎎

  • 4~6歳  1日45㎎未満
  • 7~9歳  1日62.5㎎未満
  • 10~12歳  1日85㎎未満

 

元東京福祉大学教授の栗原久先生は、カフェインが脳の発育を邪魔する可能性があるとのことから、

3歳まではカフェイン摂取を控えるべきとしています。

そして栗原先生は、上限はカナダ保健省よりも厳しく、

  • 4~6歳 1日25㎎以下
  • 7~12歳 1日50㎎以下

にするように勧めています。

これらを合わせて考えると、カフェインについては、

3歳までは控える

4歳になったら徐々にOK

と覚えておきましょう。

 

7割のママがカフェインを意識している?

平成25年の東京都健康安全研究センターの調査アンケートによると、

都内の乳幼児0~6歳を持つ母親280名のうち、約7割

子供に与える飲み物のカフェイン有無やカフェイン含有量について意識しているとのことです。

そしてその8~9割の母親が、「コーヒー」「紅茶」「緑茶」にカフェインが含まれていると認識していました。

 

この調査では、約3割の母親はカフェインについて全く、あるいはほとんど意識していませんでした。

実際にネット上でも、1歳頃からママと同じコーヒーを飲ませているという声も見かけます。

3歳まではカフェインはやめてほしいのですが、

コーヒーは何歳くらいから飲ませていいでしょうか。

 

子供はコーヒー何歳からOK?

珈琲専門店UCCのサイトでは、

10歳以下の子供はコーヒーを控えるように言っています。

 

12歳からOK?

カフェイン摂取の上限は、体重で決まりますから、

体重が大人並みに50㎏を超えたら、大人と同じようにコーヒーが飲めます。

12~15歳以上で、体重が50㎏を超えれば大人並みに飲めるということになります。

 

10歳以下ではコーヒーを飲むのは控えたいのですが、

6歳を過ぎていれば、ミルクで4/1程度に薄めれば大丈夫とのことです。

 

ただし、ミルクや砂糖を入れてもカフェイン含有量は変わりませんのでご注意ください。

大人並みに飲ませるのではなく、少量にとどめておきましょう。

 

受験勉強の眠気覚ましにエナジードリンクはやめて!

中高生が受験勉強の眠気覚ましに、エナジードリンクを飲むことがあるようです。

最近は、小学生も、なんだかカッコイイと言って大人向けのエナジードリンクを飲むことも増えてきました。

でも、エナジードリンク100㎖には、約32~300㎎のカフェインが含まれています。

栗原先生は、脳の発達は20歳まで続くので、

20歳まではエナジードリンクを飲むのは避けてほしいと言っておられます。

エナジードリンクは、大人になって脳の発達が完了するまで飲まないことが一番好ましいのです。

 

飲み物のカフェイン含有量

カナダ保健省では、4歳からカフェインを徐々に摂ってもよいとしている一方で、

UCCでは、カフェイン含有量が多いコーヒーについては、10歳以下は控えるように言っていましたが、

その理由を見ていきましょう。

 

コーヒー紅茶緑茶ウーロン茶のカフェイン含有量

コーヒー紅茶緑茶(煎茶)ウーロン茶100㎖のカフェイン含有量を比べると次のようになります。

参考:全日本コーヒー・食品安全委員会・日本食品標準成分表2015年版

  • ドリップコーヒー 約60㎎
  • インスタントコーヒー 約60㎎
  • 紅茶 約30㎎
  • 緑茶(煎茶) 約20㎎
  • ウーロン茶 約20㎎

こうして見ると、お茶に比べてコーヒーのカフェイン含有量がずっと多いことがよくわかりますね。

UCCが、コーヒーは10歳以下は控えたい と言っているのは、このように

お茶に比べてコーヒーのカフェイン含有量がずっと多いからなのです。

 

緑茶は、風邪やインフルエンザの時期に殺菌作用を期待して子供にも飲ませたくなりますが、

子供に抹茶・玉露入りの緑茶は避けましょう。

抹茶のカフェイン含有量はコーヒーを超え、

玉露はさらにもっとコーヒーを超えてカフェインが強いです。

  • 抹茶 約64
  • 玉露 約160

 

緑茶は、水出し緑茶にすると、カフェイン含有量が少なくなります。

(高温で淹れるほど、カフェイン強くなります。)

風邪やインフルエンザが流行る時期に、4歳以上の子供に緑茶を飲ませたいときは、

水出し緑茶がおすすめです。

3歳を過ぎればうがいもできるようになってくるので、

飲むのではなく、緑茶うがいをするのもいいでしょう。

ココア玄米茶ほうじ茶コーラのカフェイン含有量

平成25年の東京都健康安全研究センターの調査アンケートによると、

約7割のママがカフェインを意識しているとお話しました。

 

このママたちの8~9割は、「コーヒー」「紅茶」「緑茶」にカフェインが含まれていることを知っていましたが、

「ココア」「玄米茶」「ほうじ茶」のカフェイン含有量がどのくらいか正しく知っているママは、たったの2~3割でした。

特に「ほうじ茶」についてカフェイン含有量への認識不足は問題です。

 

また、「コーラ」にもカフェインが含まれていることをご存知でしょうか。

100㎖当たりのカフェイン含有量は次のようになります。

  • ココア  約10~20㎎
  • 玄米茶  約10㎎
  • ほうじ茶  約20㎎
  • コーラ飲料 約10~20㎎

なぜかほうじ茶はやさしいお茶と言われることが多いのですが、

ほうじ茶のカフェイン含有量は緑茶と同じです。

ですから、3歳以下は、ほうじ茶も控えることが必要です。

4歳以上になっても、水代わりにごくごく飲むのではなく、

少量から徐々に飲ませるのが安心です。

 

ココア、コーラも小さな子が欲しがるとつい与えがちですが、

しっかりカフェインが含まれていることを忘れないようにして気を付けてあげましょうね。

 

チョコレートにもカフェインが含まれています

コーヒーやお茶などの他に、チョコレートにもカフェインが含まれています。

見落としがちなので、気を付けてあげましょう。

チョコレート100g(板チョコ2枚程度)中のカフェイン含有量

  • ミルクチョコレート 約20㎎
  • ビターチョコレート 約46~80㎎

ホワイトチョコレートは、カフェインはほぼゼロで、入っていても微量です。

チョコレートを食べすぎると鼻血が出るのは迷信のようですが、

食べすぎるとカフェインの悪影響が心配されるので、

(一度に板チョコを1枚2枚と食べてしまうお子様はなかなかいないとは思いますが)

気を付けてあげましょうね。

 

まとめ

  • カフェインの摂取量は体重で決まります。
  • 子供が何歳になったらカフェインOKと、年齢で決まるものではないのです。子供の年齢ではなく、体重(体のサイズ)に着目しましょう。
  • 日本にはカフェイン摂取の基準がありませんが、欧米などでは基準値が定められています。
  • カナダ保健省では4歳から徐々にカフェインOKとされています。(1日の上限摂取量・・・体重1㎏当たり2.5㎎)
  • 元東京福祉大学教授の栗原久先生は、カフェインが脳の発育を邪魔する可能性があるとのことから、3歳まではカフェイン摂取を控えるべきこと、エナジードリンクは20歳まで控えることとしています。
  • コーヒーは、12~15歳以上で、体重が50㎏を超えれば大人並みに飲めるということになります。10歳以下は、カフェインの多いコーヒーを飲むのは控えましょう。
  • ほうじ茶、ココア、コーラ、チョコレートなどにもカフェインが含まれていますので気を付けましょう。

 

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