子供の体にはカフェインの影響が心配?頭痛の原因にもなる?

健康

妊娠中はおなかの子のためにカフェインを気にするママが多いですが、

子供の飲み物を考えるときにも、カフェインが心配になります。

具体的に子供の体にどんな影響があるのでしょうか。

どうして子供にはカフェインはいけないと言われるのでしょうか。

子供の体にカフェインがダメな理由

大人でも、昼間カフェインを摂り過ぎると、夜、眠れないことがよくありますね。

小児科の多くのお医者さんたちは、子供にカフェインを与えるのはよくないと言われます。

 

カフェインとは?

カフェインは医薬品にも使われています。

アルカロイドという有機化合物の一種です。次のような働きがあります。

  • 覚醒作用
  • 抗炎症作用
  • 血管収縮作用
  • 集中力を増す。
  • 疲労感・ストレスを低減する。
  • 脂肪細胞に働きかけて分解を促進する。
  • 交感神経を刺激する。
  • カルシウムの排出作用がある。

 

カフェインは子供に影響しやすい?

大人はカフェインを摂取してから効果がなくなるまで2時間程度かかりますが、

子供の場合は、6~8時間効果が持続してしまい、

お昼やおやつの時間に飲んだとすると、夜眠れなくなってしまいます。

カフェインは、子供には影響が出やすいので、摂取しないほうがよいのです。

 

カフェインによって交感神経が過剰に刺激されると、興奮して心拍数も上がり、

下痢や吐き気が起こったり、眠れなくなります。

夜、睡眠不足になると、成長ホルモンが出なかったり、朝起きるのにぐずったり、つらい状況になりますね。

 

カフェインのカルシウムの排出作用は、成長期の子供にはよくない影響を与える可能性もあり、

大量摂取すれば中毒症状を起こす危険もあるのです。

 

子供のカフェイン摂り過ぎは頭痛を引き起こす?

大人でも、日常的にコーヒーや緑茶を過剰摂取して飲んでいると、

飲むのを控えたときに「カフェイン離脱頭痛」を引き起こすことがあります。

反銚現象(リバウンド)として脳血管の拡張が起こるからです。

「カフェイン離脱頭痛」のときには100㎎のカフェイン(コーヒー約166㎖)を摂ると頭痛が楽になるので、

カフェイン摂取をやめられず、カフェインへの依存が起こるのです。

 

子供もカフェインの離脱症状を起こす?

子供がコーラの飲み過ぎで、大人と同じ「カフェイン離脱頭痛」を起こすことがあります。

カフェインの離脱症状には頭痛の他に、不安・イライラ・疲労感のなどがあります。

 

お医者さんが子供のカフェイン摂取をやめるべきとする理由でいちばん言われるのが、

「カフェインの覚醒作用による睡眠の質の低下ですが、その他に

「カフェインの離脱症状による頭痛・不安・イライラがあります。

カフェインが不登校・不眠の原因になる?

福井大学子どものこころの発達研究センターの鈴木太准教授は、カフェインの摂り過ぎと精神への影響を指摘しておられます。

カフェイン摂り過ぎでは、中毒症状として不眠になり、夜中に目を覚ますこともあり、

カフェインが体から抜けるときには、離脱症状として頭痛不安を引き起こします。

これらは精神障害と似ているのです。

鈴木太准教授は、不登校や不眠などで訪れる11~18歳を診察する際には、

まずコーヒーを飲むかどうか尋ねるとのことです。

患者の1割はカフェインによる影響とのことですから、親は子供のカフェイン摂取にはほんとうに気を付けなければなりませんね。

カフェインはココアほうじ茶、チョコレートなどにも含まれていますので、

それらについてもコーヒー紅茶緑茶同様に、与える量に注意しましょう。

 

子供の受験勉強とカフェイン

受験勉強をする子が眠気覚ましにコーヒーを飲むことがありますね。

こうしたコーヒー常用で、中高生の2割程度がカフェイン依存状態になっているとのことです。

 

小学生でも、コーヒーだけでなく、眠気覚ましにエナジードリンクを飲む子も増えています。

コーヒー100㎖にカフェインは約60㎎含まれていますが、

エナジードリンク100㎖にもカフェインが 約32~300㎎含まれています。

 

元東京福祉大学教授の栗原久先生は、カフェインが脳の発育を邪魔する可能性について指摘しておられます。

カフェインは、特に脳の前頭前野に影響を与えます。

前頭前野は、知性や理性をつかさどっています。

この前頭前野は20歳ごろまで発達し続けます。前頭前野の発達時期は、受験期と重なります。

受験勉強の眠気覚ましにコーヒーやエナジードリンクを飲むことは、避けてほしい、と栗原先生は言われておられます。

20歳までは、脳を守るためにはカフェインを避けるのが理想的ですね。

 

まとめ

  • お医者さんが子供のカフェイン摂取をやめるべきとする理由でいちばん言われるのが、「カフェインの覚醒作用による睡眠の質の低下」です。続けて「カフェインの離脱症状による頭痛・不安・イライラ」もやめるべき理由としてあげられます。
  • カフェインの摂り過ぎが不登校・不眠の原因になることもあります。
  • カフェインの摂り過ぎは、脳の前頭前野の発達に影響を与えます。
  • 前頭前野は20歳まで発達を続けるので、受験勉強の眠気覚ましにコーヒーやエナジードリンクを飲むことは避けたいものです。

 

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