妊娠中におすすめのお茶として
ノンカフェイン の ルイボスティー が良いとよく言われますが、
極端な大量摂取には注意が必要です。
ルイボスティーが良くないのではなく、
ルイボスティーに多く含まれる ポリフェノール に注意が必要です。
ポリフェノールと聞くと、健康によいものというイメージが強いですが、
妊娠中はポリフェノールの取り過ぎがおなかの赤ちゃんに悪影響を及ぼすことがあるのです。
胎児のために注意が必要ということなので、
産後の授乳中は何も問題はありませんよ。
では、なぜおなかの赤ちゃんに良くないのか、を見ていきましょう。
[quads id=2]
妊娠後期のルイボスティーと赤ちゃんの心不全リスクとは?
妊娠後期にルイボスティーを大量摂取すると、ルイボスティーに多く含まれる
ポリフェノール が胎児の 動脈管早期収縮 を引き起こすことがあると
日本周産期新生児学会から報告されました。
赤ちゃんの動脈管早期収縮と心不全
赤ちゃんの心臓には、胎児のときだけ 動脈管 という血管があります。
この動脈管は、生まれると自然に閉じてしまいます。
動脈管が出生前に狭まったり閉鎖したりすることを
動脈管早期収縮 といいます。
動脈管早期収縮 が起こると、 胎児心不全 を発症してしまいます。
出産してから赤ちゃんの心不全がわかり、入院が伸びることもあります。
動脈管は、妊娠28週より前に閉じることはあまりありません。
ですから、妊娠初期から妊娠27週では、
ポリフェノールを多く含むルイボスティーをたくさん飲んでも問題にはなりません。
妊娠28週以降はルイボスティーを大量に飲むことはやめましょう。
少し飲んだぐらいでは動脈管は閉鎖しませんが、飲み過ぎには警戒しましょう。
特に、非発酵のルイボスティー(グリーンルイボスティー)には
ポリフェノールが多量に含まれているので
注意しましょう。
すでに妊娠後期にルイボスティーを飲んでしまったと心配されるかたも
いるかもしれませんが、
ポリフェノールは摂取をやめて2週間位すると動脈管の細くなった部分は治るという報告があるので、
飲んでしまったことは気にしないで、今日から気を付ければ大丈夫ですよ。
しかも、大量摂取 がいけないので、少し飲んでしまったぐらいでは心配しないで大丈夫です。
今のところ、ポリフェノールが1日当たり何ミリグラムまでなら安全かという基準は
報告がありません。
妊娠後期は、ルイボスティーだけを偏ってたくさん飲むということはやめましょう。
なお、授乳中にはルイボスティーを飲んでいいの?と心配されるかたもいますが、
動脈管早期収縮 は胎児のときのことなので、生まれてからは全く関係ありません。
授乳中は飲んでも大丈夫です。
[quads id=2]
ポリフェノールと動脈管早期収縮
ポリフェノールはルイボスティーに多く含まれていますが、
他にポリフェノールを多く含むものとして コーヒー、
プルーン、ブルーベリー、ココア、チョコレートなどがあります。
妊娠中にチョコレートを食べると赤ちゃんがよく笑うようになるという
おもしろいお話もあるのですが、
適量を守ってくれぐれも食べ過ぎには注意しましょう。
コーヒーのポリフェノールにも注意しましょう
コーヒーに含まれるポリフェノールは赤ワインと同じくらい多いです。
食品100g当たりで見ると、ポリフェノール含有量は以下の通りです。
- 赤ワイン・・・230㎎
- コーヒー・・・200㎎
- プルーン・・・189㎎
- 緑茶・紅茶・・・115㎎
- トマト・野菜ジュース・・・69㎎
妊娠後期はルイボスティーだけでなく、これらのポリフェノールを多く含むものを
大量摂取しないように気を付けましょう。
妊娠中に赤ワインをたくさん飲む人はいないと思いますが、
コーヒーを妊娠前から飲むのが好きでやめられない人もいるでしょう。
カフェインのためにコーヒーを控えようと思うことが多いと思いますが、
コーヒーのカフェインだけでなく、ポリフェノールが妊娠後期には
赤ちゃんに良くないことを覚えておきましょう。
デカフェでカフェインが少ないコーヒーでも、ポリフェノールは減りませんので
注意しましょう。
プルーンの食べ過ぎにも注意しましょう
妊娠中には、便秘のために プルーン を食べたいと思う人も多いと思いますが
プルーンの食べ過ぎにも注意が必要です。
日本小児循環器学会では、お母さんが妊娠中、プルーンをたくさん食べていたことによる
動脈管早期収縮が疑われた新生児の一例を報告しています。
プルーンには、ポリフェノールの一種であるアントシアニンがたくさん含まれているのですが、
妊娠中にプルーンを毎日3個とドライフルーツを食べていたとのことです。
妊娠後期にプルーンを毎日3個食べるというのは、ポリフェノールの摂り過ぎになるのですね。
[quads id=2]
生後1ヶ月からは薄めれば赤ちゃんも飲めます
ルイボスティーに注意が必要なのは胎児のときなので、
生まれてからは授乳中のママも安心して飲めますし、
赤ちゃん自身も生後1ヶ月から薄めれば飲めます。
水分不足を感じるときの水分補給に・・・
寝るとき、お風呂に入ったとき、泣いたとき、暑い日など、
オムツを取り替えていて、いつもよりおしっこの回数が少ないと感じるときは
水分不足です。
母乳やミルクをしっかりあげていれば他に飲み物をあげる必要は特にないのですが、
いざというときに他にも飲めるものが多いほうが役立つこともあるので、
少しずつ麦茶やほうじ茶、ルイボスティーなどに慣れていくといいですね。
ただ、ルイボスティーはミネラルや食物繊維なども多く含まれるので、
はじめは薄めて飲ませないと、未発達な消化器に負担を与えてしまいます。
ルイボスティー1に対して、水2の割合で、人肌程度の40℃で
スプーン1杯から始めます。
水道水で作る場合は、水出しではなく、必ず煮出して作りましょう。
ミネラルウォーターで作るときは、硬水ではなく、
軟水(ミネラルが少ない)を使います。
硬水はミネラル成分が多いので、おなかがゆるくなってしまいます。
赤ちゃんに適しているミネラルウォーターは、軟水です。
ルイボスティーはマメ科なので、豆アレルギーがあると
ルイボスティーにもアレルギー反応を起こすことがあります。
必ず少量から始めて、アレルギー反応がないか、様子を見ながらあげましょう。
[quads id=2]
赤ちゃんの便秘のときに薄めて飲ませてもいいです
赤ちゃんが便秘するとほんとうに苦労します。
母乳の量が少なかったり、消化器官が未発達などいろいろことが原因で、
便秘を起こす赤ちゃんは多いです。
ルイボスティーのミネラル成分のマグネシウムは、便を柔らかくします。
食物繊維も含まれるので、腸内環境を改善します。
このミネラル成分と食物繊維のために、飲み過ぎると大人も
腹痛や下痢を起こすことがあるので、
授乳中のママもルイボスティーは1日500mlを限度としましょう。
亜鉛はお肌を守る
アトピー性皮膚炎など、皮膚炎によって表皮が剝がれ落ちると
表皮に含まれる亜鉛を多く喪失します。
ルイボスティーには、SOD酵素と亜鉛が含まれていて、
お肌を守ってくれるのです。
湿疹やオムツかぶれのときは、飲み終わったルイボスティーのティーパックで
パッティングしてもいいでしょう。
[quads id=2]
まとめ
- ルイボスティーにはポリフェノールがたくさん含まれています。
- 妊娠28週以降にポリフェノールを多く含む食品を大量摂取すると、胎児に動脈管早期収縮が起こることがあり、胎児心不全のリスクが出てきます。
- 非発酵のグリーンルイボスティーは、発酵させたルイボスティーよりもポリフェノール含有量が多いです。
- 妊娠28週以降は、ルイボスティーの他にも、コーヒー、チョコレート、プルーンなどポリフェノール含有量が多い食品の摂り過ぎには注意しましょう。
- 動脈管早期収縮は胎児のときのことなので、生後の赤ちゃんは問題ありません。
- 生後1ヶ月から、ルイボスティーは薄めれば飲ませることができます。
妊娠28週以降も全く飲んではいけないということではなく、
あくまでも大量摂取はいけないということなので、
少しなら飲んでも問題ありません。
コーヒー、チョコレートなども適量をしっかり守って
ストレスをため過ぎないように妊娠期間を乗り越えていきましょうね。
↓妊娠中のこちらの関連記事も人気です↓
<<妊娠中にチョコレートを食べると赤ちゃんがよく笑う?食べ過ぎ注意!適度な量とおすすめチョコ!
コメント