秋は運動会や遠足など、お弁当を作る機会が増えますね。
でも、9月~10月は食中毒の発生が多い時期であることをご存知でしょうか。
今回は、食中毒にならないように安全にお弁当を作るコツと注意点について説明します。
調理法や食材について、いたまないお弁当作りのコツがわかりますよ(^^♪
[quads id=2]
9月~10月は食中毒発生件数が年間でいちばん多い!?
猛暑の夏、気温も湿度も異様に高い最近の夏ですが、いかにも食中毒が起きそうで怖いですね。
ところが、食中毒発生件数が年間で一番多いのは、9月~10月なのです。
夏バテで体力消耗、免疫力低下して体調を崩しがちな秋は、お弁当作りにも気を付け必要があります。
人の手には、黄色ブドウ球菌という常在菌が付いていて、これが食品に移って食中毒の原因になることが多いです。
お弁当を作る前に、爪は切ってあるか確認し、よく手を洗うことを忘れずに。
髪の毛を触ったり、鼻をかんだりという何気ないちょっとしたことが食中毒の原因につながることもあります。
せっかく手をきれいに洗っても、ついやってしまいそうなのが、スマホ・携帯電話の操作です。スマホ画面には、大腸菌などあらゆる細菌、ウィルスが大量についています!調理中はスマホ操作には要注意です!厳禁です!
黄色ブドウ球菌は、けがをした場所や荒れた手肌に多く付着するので、
石けんで手洗いしたあとや、洗剤を使ったあとは、ハンドクリームをしっかり塗って、日頃から手荒れを防ぎましょう。
[quads id=2]
お弁当箱をきれいに!
お弁当箱は使用後、パッキンをはずして隅々までよく洗い、
熱湯消毒やキッチンハイターで漂白殺菌などして清潔にし、しっかり乾かします。
細菌は湿気のあるところを好みます。お箸も水分が残らないように乾かします。
スポンジの硬い面はお弁当箱を傷つけ、雑菌を増殖させる原因になるので、柔らかい面を使います。
まな板や包丁も熱湯消毒してあることが望ましいです。
[quads id=2]
おかずをつめるときの注意点は?
お弁当箱につめる前に、キッチンペーパーに酢をつけて内部をふくと、抗菌効果が期待できます。
おかずは直接、手で触らず、清潔な菜箸などでつめましょう。
調理したおかずやご飯は冷ましてからつめます。
温かいままつめてしまうと、細菌の増殖しやすい30~40℃の状態の時間が長くなってしまいます。
細菌が好む水分が出ないように、汁気のあるおかずはペーパータオルで拭いてからカップに入れてつめるといいです。ミニトマトのへたは雑菌が多いので取り、キッチンペーパーで水分をしっかりとってからつめましょう。
根菜の煮物などはよく煮詰めて水分をとばしてからつめます。
ほうれん草のおひたしなどは、かつおぶしをかけて水分を吸収させると良いでしょう。
しょうゆやドレッシングをかけたいときは、別の容器で持っていき、食べる直前にかけましょう。
水分は細菌の増殖を助けてしまうので、極力避けてください。
食材の間を仕切ることも大事です。ひとつの食材がもし傷んだとき、となりの食材が密着していると、細菌がうつります。アルミカップ、シリコンミニカップ、バランなどがおすすめです。
レタスなど生野菜は傷みやすいので、仕切りに使うのはおすすめできません。
お弁当箱の中に入れる抗菌シートも効果的です。
[quads id=2]
ご飯には酢を入れよう!酢飯くさくならないで抗菌効果が期待できる量は?
炊き立てのご飯は水分が多く、細菌が繫殖しやすいですね。
酢飯にすると強い抗菌効果が期待できて安心なのですが、酢飯のにおいが嫌いというかたもいます。
抗菌効果が期待できる酢の量は、ご飯3合に対して小さじ1杯で十分です。
この程度の酢ならば、混ぜてもほとんどにおいがしないのでおすすめです。
ご飯は冷ましてからつめると言いましたが、朝は時間が限られていて、冷め切らないうちに、
まだ温かいのにつめてしまうことも起きてきます。
なるべく短い時間でご飯を冷ますには、一度お皿に取り分けて広げると、早く冷めます。
[quads id=2]
保冷剤の使用と自然解凍の冷凍食品について
食中毒の原因菌は、10~60℃の温度で繫殖するので、保冷剤をお弁当に乗せて温度を下げることも効果的です。
食べるときに自然解凍されて食べれるように加工されたお弁当用冷凍食品も、保冷剤の代わりになります。
おうちで作ったおかずを冷凍させてお弁当用に準備することもできます。しかし、冷凍食品は解凍されると水分が出てきやすいので、なるべく早く食べましょう。
解凍されても水分が出にくいおかずは、かぼちゃの煮付け、五目豆、インゲンやほうれん草の胡麻和えなどです。
おかずの他に、パックに入った一口ゼリーを凍らせて入れても保冷剤代わりになります。
[quads id=2]
避けたいおかずは?
ちくわ、かまぼこなどは傷むのが早いです。どうしても入れる際は、必ずしっかり火を通してからにします。
ポテトサラダやマカロニサラダは水分が出やすいので、避けます。どうしても使いたいときは、別容器に入れます。水分の多いフルーツも同様に別容器で持っていきましょう。
ジャガイモが水分含有量が多いこと、デンプンを多く含むので傷むのも早いこと、マヨネーズは油を多く含んでいるので、食材と混ざると水分が出やすいことなどが原因です。
チャーハンや炊き込みご飯は、いろいろな食材が混ざっているので、その中の食材のひとつでも傷んでいると、細菌が全体に広がるリスクが高くなりますので、避けたほうがいいです。
サラダも具材の種類が多いことと、生野菜の水分が多いことから避けたいメニューです。レタス、きゅうりなどは水分が多いですし、ブロッコリーも空気に触れる断面が多すぎるので、傷むリスクが高いです。
だし巻き卵は後から水分が出てくるので避けて、砂糖としょうゆの甘い卵焼きでしっかり中まで火が通っているものがおすすめです。
おかずは全体的に味付けを濃いめに、しっかり火を通したものをつめましょう。
[quads id=2]
おかずはできるだけシンプルな調理法で
鶏肉に塩・こしょうをまぶしたオリーブオイル焼きとか、
ローズマリーなどの殺菌効果のあるハーブを加えて焼くのも安心です。防腐効果のあるカレー粉をまぶすのもよいですね。
炒め物や唐揚げ、焼鮭にもカレー粉が効果的に使えます。
同様に防腐効果のあるしょうがで、しょうが焼きもおすすめです。
梅干しはおにぎりの具だけでなく、ささみの梅大葉巻きなどにするのもいいです。
また、根菜類のほうが葉物野菜より傷みにくいので、きんぴらごぼうも傷みにくいおかずとしておすすめです。
濃いめの味付けで、油で炒めて水分をしっかり飛ばします。
[quads id=2]
おにぎりは素手で握らず、のりは食べる直前に巻く
日本の食中毒の原因の4割は、手からおにぎりに付着してしまった「黄色ブドウ球菌」です。
これを避けるために、おにぎりは直接素手で握らず、ラップで握る、または、使い捨て手袋をはめて握るようにしましょう。
炊き立ての熱いご飯は、うちわであおぎながら、ボウルに入れてかき混ぜて冷ましてから、握りましょう。菌の繫殖を防ぐためです。
のりは、おにぎりが温かい状態で巻くと、のりとご飯の接触面が蒸れて細菌が増殖しやすいので、のりは別にして用意して、食べる直前に巻くのが安全です。
梅干しの抗菌効果を期待するなら、梅肉を細切れにして、ご飯全体に混ぜると良いでしょう。
真ん中に梅干しを入れても、おにぎり全体に抗菌効果が及ぶわけではないので、細切れを全体に混ぜなければいけません。
ご飯を酢飯にすると、抗菌効果がより期待できます。
[quads id=2]
まとめ
9月~10月に限らず、お弁当作りは一年を通して、
- 清潔第一、
- 水分はできるだけ避ける、
- 温度をさげる、
- しっかり加熱する、
- 素手で調理しない、
- 抗菌効果がある食材を上手に利用する、
ということに注意して、安全においしく作りましょう。
コメント