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義務化がすすむ自転車保険?子供が入らないと罰則はある?

保険

2015年10月に兵庫県で自転車保険の加入が義務づけられ、

その後、全国の自治体で自転車保険の加入義務化が広まっています。

 

わが家は自転車保険に入っていたかな?子供でも入らなきゃいけないのかな?

自転車保険に入っていないと何か罰則があるのだろうか・・・?

住んでいる自治体は自転車保険が義務化されているかな?

など、自転車保険についての疑問についてお話します。

 

子供でも自転車保険に入る必要がある理由

子供が自転車に乗っていて、他の人をけがさせた場合、子供ではなく、その親に責任が問われます。

子供のしたことだからと見逃してもらうことはできないのです。

 

自転車事故の高額請求の例

2008年9月、小学5年生の男子が自転車で坂道を下ってきたときに、散歩中の女性(62歳)と正面衝突してしまい、女性は約2.1m跳ね飛ばされて頭蓋骨骨折を負い、5年近くたっても寝たきりで意識不明が続いているという事件がおきました。

2013年、神戸地方裁判所は、自転車に乗っていた子供の母親に対して9520万円という高額請求を命じました。

 

被害にあった女性が5年近くたっても事故の影響で意識が戻らないということからも、専門家は高額賠償を妥当なことと評価しています。

道路交通法上、自転車は自動車と同じ「車両」扱いなので、自転車事故の賠償額は自動車と同じ基準で算定されます。

すると、被害者が死亡したり、重大な障害が残ると、高額な賠償金が加害者に降りかかってくるのです。

2008年6月には、東京地方裁判所9266万円の高額賠償の判決を出した自転車事故もありました。

男子高校生が車道を斜め横断し、対向車線を自転車で直進してきた24歳の会社員男性と衝突し、男性会社員は言語機能の喪失等の重大な障害が残ったのです。

 

自転車保険義務化の広まりは、こういった自転車事故で高額請求の例が相次いでいることから始まりました。

保険で高額賠償金を払えないと、自分で払わなければなりませんが、9500万円も払えますか?加害者側の生活も追い込まれて成り立たないことになってしまいます。

 

高額な賠償金を払えないとどうなるでしょうか

自転車保険に入っていなくて、高額賠償を命じられたときは自己負担しなければなりませんが、払えないと給料差し押さえや自己破産に追い込まれます。自己破産しても免除されません。

破産法第253条第1項によると、

悪意で加えた不法行為に基づく損害賠償請求故意または重過失により加えた人の生命または身体を害する不法行為に基づく損害賠償請求は、自己破産しても免除されないのです。

被害者への高額賠償をまず重視して、保険で備えておかなければなりません。

賠償責任100万円ではなく、賠償責任1億円で備えて考える必要があります。

 

自転車事故は6分に1件発生しています

日本損害保険協会「自転車事故の実態と備え」2018年8月版によると

自転車事故約6分に1件発生しています。

10代以下は30.6%、20~30代が24.8%、

40~50代が21.2%、60代以上が23.5%となっていて、

10代以下の子供でも自転車事故が多いことがわかります。

 

自転車保険の義務化

自転車保険の義務化が広まっていますが、

義務化された地域で自転車保険に入らなかった場合はどうなるでしょうか。

自転車保険に入っていなくても罰則はない

全国すべてで自転車保険が義務化されてはいません。

では、住んでいる地域で自転車保険が義務化されたけど、入らなかったという場合は

今のところ罰則はありません。乗車禁止にもなりません。

しかし、条例違反となります。

 

国土交通省は自転車保険義務化を見送りました

国土交通省は、自転車保険加入義務付けの制度づくりは、登録手続きや費用増加などで

販売店や地方自治体に負担がかかり困難であるため、

自転車保険の義務化を見送りました。(2019年3月29日)

当面は全国の自治体による自転車保険への加入義務付けの条例制定を後押ししていく方針になりました。

自転車には、自動車やバイクのように所有者が加入を義務付けられている自賠責保険がありませんので、

自転車保険を義務化する場合は、自賠責保険のような公的な性格の強い制度をつくらなければならないのですが、

そうすると、新たに自転車用ナンバープレートが必要になるのです。これは困難ですね。

 

自転車保険義務化されている自治体はどこ?

自転車保険については、加入を「義務」とする自治体と

加入を「努力義務」とする自治体があります。

2019年4月の状況を見てみると次の通りになります。

自転車保険加入を「義務」とする自治体

仙台市、埼玉県、相模原市、名古屋市、金沢市、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、鹿児島県

自転車保険加入を「努力義務」とする自治体

北海道、群馬県、千葉県、東京都、鳥取県、徳島県、香川県、愛媛県、福岡県、熊本県、

 

自転車保険加入義務化地域を自転車で通る場合は?

自宅がある地域が自転車保険加入義務化地域でなくても、

義務化地域に学校があるとか、勤務先があるなど、

義務化地域を自転車で通る場合は、自転車保険加入が義務づけられる場合があります。

地域によっては、学校に自転車通学を認められない、会社で自転車通勤を認められないといったことも起きますので、注意が必要です。

 

自転車保険に入る前に調べることは?

自転車保険に入っていないといけないなと危機感を感じますが、

新しく自転車保険に入ろうとする前に確認しておくことがあります。

個人賠償責任保険に入っていないか確認しましょう

新しく自転車保険に加入することを検討する前に、今すでに入っている保険でなんとかならないか考えましょう。

自転車事故に限らず、他人にけがをさせたとか、他人のものを壊してしまったときに損害賠償金や弁護士費用などを補償するのが個人賠償責任保険です。

自転車事故の他に、洗濯機から水漏れして、階下の部屋に被害を与えたとか、

子供がお店で走り回って商品を壊したとか、

飼い犬が他人に嚙みついて大怪我させてしまったとか、

ベランダから鉢植えを落として車を傷つけたなど

日常生活で起きたトラブルを広くカバーします。

この個人賠償責任保険は、火災保険や自動車保険に特約としてついていますので、契約のときの書類をよく読んでみましょう。

個人賠償責任保険は、親が契約していれば同居の子供の事故も補償されますから、子供だけ新たに自転車保険に入る必要はないのです。

個人賠償責任保険の特約がないときや、

補償金が高額請求をカバーできないくらい少ない金額のときに、

自転車保険への加入を考えるといいでしょう。

例えば、愛知県民共済子どもⅠ型では、第三者への損害賠償は1事故につき支払限度が100万円で、これでは神戸地裁の賠償金9520万円という高額請求はカバーできません。

過去の自転車事故による高額請求は1億円を超えるものはないので、1億円はカバーできるようにしたいです。

 

小中学校のPTA総合保障制度のAIG損保では、個人賠償責任限度額は3億円です。

コープ共済ジュニア20コースでは、オプション月140円で最高3億円までの個人賠償責任保険をつけられます。このオプションは、家族全員が被保険者です。

 

新たに自転車保険に入るなら示談交渉代行してくれるものを!

示談交渉は保険会社に任せたいですね。

残念な話ですが、子ども相手に当たり屋のようなことをする高齢者もいるのです。

自転車以外にも、女性高齢者がショッピングモールで小さな男の子に対して、(ほんとうは当たっていないのに)ケガさせられたと大声で長時間文句を言い続けるという現場を見たことがあります。レジ担当の店員さんが警備員を呼んで騒動になりました。こういう場合でも知らん顔するわけにはいきませんから、保険会社に間に入ってもらわないと困ってしまいます。

自転車事故の場合は、保険会社の人が話をして当たり屋を見抜くこともあります。

新たに自転車保険に入ることを考える場合示談交渉を代行してくれるものを選びましょう。

他にも、自分がけがをした場合の補償はどこまでか、保険の対象は家族全員カバーされるか、をチェックしましょう。

 

クレジットカードの自転車保険は手軽です

クレジットカード会社で、カード会員に向けて個人賠償責任保険に入れるサービスがあります。

JCBカード楽天カードについてお話します。

 

JCBカードの自転車プラン

JCBカードには、トッピング保険の自転車プランがあります。

月280円で最大1億円までしっかり補償されます。自分の死亡・後遺障害、入院も補償されます。

親がひとり加入していれば家族全員補償されます。

JCBカード 自転車プラン

 

楽天カードの超かんたん保険

楽天カードには、楽天カード加入者が会員サイトから簡単に入会できる「超かんたん保険」というものがあります。

その中に、自転車保険プランの、子供コース、本人型、夫婦型、家族型というものがあります。

子供がいる家族は、家族全員が被保険者になりたいですから、家族型がいいですね。

月300円で、家族全員に個人賠償責任補償最大1億円示談交渉サービスもついています。

自分の死亡・後遺障害、入院も補償されます。月払より年払いのほうがお得です。

【家族型】自転車保険プラン<節約コース>【超かんたん保険】【自転車】【保険】【自転車保険】

自転車以外の日常生活での個人賠償責任については、月140円の

「日常賠責プラン」があります。

 

楽天ピンクカードの個人賠償責任事故補償プランは終了しました

以前、楽天ピンクカードには、個人賠償責任事故補償プランもあったのですが、

2019年6月1日で終了し、現在は女性特定疾病補償プランだけになりました。

楽天ピンクカードの個人賠償責任事故補償プランが便利なので、ふつうの楽天カードから楽天ピンクカードに切り替えた人も多いのですが、終了してしまいました。

その代わりに「楽天カード超かんたん保険」ができたそうです。

ネットでは、いまだに楽天ピンクカードの個人賠償責任事故補償プランが便利という話がそのままたくさん出ていますので、混乱しますが、2019年6月1日で終了していますので気をつけてください。

 

まとめ

  • 子供でも自転車事故を起こすと、親に責任が問われ、場合によっては高額な賠償金が請求されます。
  • こういった場合の高額賠償請求は、たとえ自己破産しても免除されません。
  • 自転車保険の義務化が広まっていますが、自転車保険に入らなくても罰則はありません。ただし、条例違反になり、地域によっては自転車通学通勤が認められないことがあります。
  • 新しく自転車保険に入る前に、個人賠償責任保険に入っていないか確認しましょう。火災保険や自動車保険に特約でついています。
  • 自転車保険は個人賠償責任補償1億円を超えるものを選び、高額賠責をカバーできることを確認しましょう。
  • 自転車保険は自分がけがした場合の補償もあり、示談交渉サービスつきで、家族全員を補償してくれるものがいいでしょう。
  • クレジットカードに付帯する保険サービスの活用も手軽で便利です。

 

コメント

  1. メグ より:

    こんばんは。
    子供でも自転車に乗っていると加害者になる時があるので
    備えて置くと安心ですね。義務化も仕方ないかも知れませんね。

    • みわんこさん ショパンだいすき より:

      こんにちは。
      コメントありがとうございます。

      そうですね。小さい子も補助輪を外してひとりで乗るようになると心配ですね。

      自転車は車両だということ、ヘルメットをかぶって安全運転することを
      親が子供に日頃からよ~く教えておくことが大切ですね。

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