毎年、自宅で夏休みに娘と藍染めをしています。今年で8回目になります。
藍の葉っぱを使った、たたき染めと生葉染めのやり方は、夏休みの自由研究としてとてもおもしろいです。
輪ゴムやビー玉を使って簡単に模様もつけられます。
身近なところで自然とふれあう育児を大切にしてきました。
生葉染めに備えて、春に、材料となるタデアイの種をまき、栽培します。
栽培したタデアイを使って、藍の石けんも作れますよ !(^^)!
材料となるタデアイの栽培
タデアイの種は、3月の彼岸前後にまくのですが、今年は気温が低かったりして躊躇していたら、種まきが4月4日になってしまいました。
種まきは、満月の5日前から満月までに行うと、丈夫に育ちます。
新月のときに種まきをすると、根の成長が悪く、弱くなってしまいますので要注意です。
タデアイ成長のようす
種まきして2週間くらいで発芽し始めます。写真は4月19日の双葉です。プランター4つで育ててます。
4月30日には本葉も生えそろってきます。
双葉から本葉の生え始めは、葉がやわらかいので、ナメクジが発生すると食べられてしまうので、見つけしだい退治します。
ベランダ園芸ではなかなかナメクジは発生しないのですが、今の古い一軒家にきてからは、庭にナメクジがたくさん発生して、植物の種まきをすると、発芽直後から双葉・本葉の柔らかい葉のうちは、ナメクジにだいぶ食べられてしまうことがよくあります。
ナメクジは夜、暗くなってから出てくるので、夜になってから懐中電灯でよく見て見つけます。
娘も懐中電灯をもって協力してくれました。
ナメクジ退治についての詳しいお話はこちらからどうぞ。
5月、ナメクジから守られてすくすく成長しました。
7月、だいぶりっぱに育ちました。これなら今年も藍染めができると、娘と大喜びです。
下の大きな葉が、アップで撮影した葉です。
まずはこの葉のそのままの形を残す「たたき染め」から始めます。
藍の生葉のたたき染めの方法
藍染めをやってみようと思ったきっかけは、妊娠中におなかに巻いていた「さらし腹帯」を、藍で染めて記念に残しておきたいと思ったからなのです。
綿やシルクを染めます
腹帯は、綿のさらしでとても長いので、正方形になるようにカットして、カットしたところを三つ折りにして、ミシンで縫い、大きなハンカチのように仕立てておきます。
綿でできている白いダブルガーゼでも同じように使えます。
綿はシルクと違って植物なので、タンパク質がないので、豆乳に浸してタンパク質を付着させることで染色されやすくなります。
藍の絞り染めに使うシルクは蚕の吐く糸からできているので、タンパク質豊富で良く染まり、鮮やかな藍色になります。綿は薄い藍色に染まります。
綿の布は、豆乳に浸したらそのまま絞って陰干しします。
染色したあとよくすすぐので、仕上がり後のにおいとかは大丈夫です。
牛乳でもいいのですが、においが心配なので、私は豆乳を使います。
セロハンテープで固定して叩きます
藍の葉をつみ、綿に並べてのせて、葉の全面をセロハンテープで覆って固定します。
セロハンテープの上から、とんかちや牛乳瓶などで丁寧に叩いていきます。
20分くらいかけて丁寧に細かく叩いていきます。
叩き終わったらセロハンテープをはがし、葉のカスを取り除き、洗って干して出来上がりです。
アイロンはあて布をしてかけます。
たたき染め作品紹介
下の写真は、4年前の最初の作品です。さらし腹帯を染めました。
上のものは、はじめに染めたのが薄かったので、その上にさらに重ねて葉を置き、叩いて再度染め直してみました。
この他に、綿のダブルガーゼに藍のたたき染めをして巾着やミニバックを作りました。
下の写真の巾着袋の、底の部分の薄青い色の布は、藍の葉とダブルガーゼをいっしょにもみこんで染めました。
手が青く染まらないように、ビニール手袋をしてもみます。
今年は、去年ビー玉ひとつでしぼり染めしたシルクハンカチに、さらにたたき染めをしてみました。
透かし模様のようになってすてきです。
たたき染めをするのに適した天候は?
真夏の晴れた日は、藍の葉の水分がだいぶ抜けて少ないので、叩いても十分に葉の汁が出ないで、染まりかたが薄いこともあります。
日差しの弱まる曇りや雨の日がたたき染めには向いていますし、むしろ8月より9月のほうが暑さと日差しが弱まり、たたき染めの染め上がりが濃くなります。
真夏よりも、梅雨時や秋雨前線の長雨の時期や、台風のときのほうが葉の水分が多くて、よく染まります。
藍のしぼり染めは意外と簡単!
綿の布でも薄い藍色に染まりますが、シルクのほうが鮮やかな藍色に染まります。
上の薄い藍色に染まっているのが綿のさらし腹帯、下の鮮やかな藍色に染まっているのがシルクのハンカチです。
今年は、こちらのお店で染色用のシルクハンカチをネットで購入しました。
藍のしぼり染め準備するものは?
<準備するもの>
シルクのハンカチ 2枚(1枚9g) 染色する前に、しぼり模様を作るためにいくつかビー玉を輪ゴムでとめて、輪ゴムとビー玉で模様を作り、シルクハンカチ全体を水で濡らしておきます。
タデアイの生葉 葉のみ100g
水 1ℓ
ミキサー・水切りネット・ビニール手袋・ボール・菜ばし
藍の染め方は?
タデアイの葉を2回に分けてミキサーにかけます。
つまり、1回分は、タデアイの葉50gと水500mlでミキサーにかけます。
汁が手につくと青く染まって何日も落ちないので、必ずビニール手袋をします。
使い捨ての薄いビニール手袋でいいです。
ミキサーにかけて葉のカスは水切りネットでこします。
汁と、ビー玉を輪ゴムでとめて水で濡らしたシルクハンカチをボールに入れてすぐが下の写真です。
最初は緑の汁です。
シルクハンカチが空気に触れないように、汁の中に沈ませながらも、菜ばしでゆらゆら動かします。
25分くらいゆらゆらさせながら浸します。汁の色はだんだん藍色に変化してきました。
あとはシルクハンカチを引き上げて輪ゴムを外し、ビー玉をとって水ですすいで陰干しします。
葉の汁の色の変化を楽しんで・・・
最初は緑色の汁が、時間がたつにつれて酸化し、色が濃く藍色に変化していくのが不思議です。
4年前に初めて藍の絞り染めをしたときは、ビニール手袋をするのを忘れて、ミキサーの汁を水切りネットでこすときに手がしっかり藍色に染まってしまいました。
買い物のとき、レジでお金を出すときに店員さんに見られてぎょっとされて、恥ずかしかったです。
幼稚園児だった娘は、布の藍染めよりもママの手が藍色に染まったことのほうがおもしろかったそうです。
娘はそれから何日も手の色が落ちるまで、毎日毎日ママの手の色の観察をしていました。
我が家では藍染めは、毎年恒例の夏休み行事となりました。
タデアイの花がかわいいです
材料のタデアイは、一度刈り取って使っても、もう一度伸びてきます。
秋にはピンク色の小さな花を咲かせ、種がとれます。
今年は藍の石鹼作りもやりました
藍の石鹼作りは、石鹼素地にタデアイの汁を混ぜてこねるのですが、
こねる作業を喜ぶお子さんは多いと思いますよ!
石鹼素地を準備します
石鹼素地は、通販でも購入できます。
このような石鹼素地を200g、ビニール袋に入れて作ります。
タデアイの葉を混ぜてもみます
タデアイの葉は20枚くらい摘んで、細かく手でちぎり、別のビニール袋に入れて、大さじ5杯の水とともによくもんで、緑色の汁にします。
この汁を水切りネットでこして、石鹼素地に混ぜてよくもみます。
耳たぶくらいの柔らかさがちょうどいいです。
水切りネットでこすときは、ビニール手袋をして扱わないと、手が青く染まりますので注意です。
他の会社の石鹼素地でも同じようにできますが、石鹼素地によって、加える汁の量を調節して、耳たぶくらいの柔らかさになるようにします。
娘がとても楽しんでモミモミしてくれました。子供はこのような作業は大好きですね。
タデアイの汁を石鹼素地に入れると、緑色が薄い青色になってきれいです。
型に入れましょう
よく混ざったら、クッキーの型にラップをしいて、型の中に押し入れて詰めます。
このときは、藍の汁が入った石鹼素地に直接さわっても、手が青くならないのです。
指先を使ってよく押し入れたら、型から押し出してはずします。
4、5日乾かして完成です。淡い藍色が爽やかで、とても優しい色合いです。
タデアイは、殺菌、美白、保湿などの美肌効果がありますので、あせもやにきび、しみ・そばかす用に洗顔石鹼としてもよいでしょう。
小学生の娘の去年の夏休みの自由研究は、藍染めのシルクハンカチと、染め方の写真集だったので、今年は藍の石鹼作りを自由研究として学校にもっていく予定です。
センス・オブ・ワンダー(神秘さや不思議さに目を見はる感性)を大切にした育児をしませんか?
身近な公園や散歩道が大切な遊び場です!
身近な自然と触れ合う育児のメリットについてはこちらからどうぞ。
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