子供たちが「センス・オブ・ワンダー(神秘さや不思議さに目を見はる感性)」を持ち続けることが大事と言ったのは、アメリカの海洋生物学者であり作家のレイチェル・カーソンです。
現代は開発が進んで里山は減り、交通量は増え、子供たちが気軽に自然に触れる機会は減っています。
外で遊ぶよりテレビやコンピューターなどの電子機器を使って室内で遊ぶほうが楽しいと思う子供も増えています。
子供が自然と触れ合うメリットとは具体的にどのようなものでしょうか。
今回は、
- 子供が自然と触れ合うことが減ると、どのような悪影響があるのか
- 身近なところで可能な自然育児
について、お話します。
この記事を読めば、自然体験が子供の発達にどのように良い影響を与えるかを味わい、身近なところで自然育児を実践するヒントが得られますよ(^^♪
子供が自然と触れ合うメリットと効果は?
東京学芸大学名誉教授で、環境教育学が専門の小澤紀美子教授は、子供たちが自然と触れ合う「環境教育」を教育関係者に広めています。
内なる自然を育てる
子供に次の状態が見られることは、子供の「内なる自然」(自律神経の調整機能)が破壊されている結果だと小澤教授は言います。
- 自己中心的
- パニックに陥り安い
- 粗暴である。
- いじめの現場を見ても何もできずに同調していじめ側に回ってしまう。
子供の自然と触れ合う体験・生活の不足は、自律神経の調整の乱れを引き起こし、人間本来の感受性や五感を劣化させ、いじめ問題や孤独の不安を増長させるのです。
山や海の自然環境は、「外なる自然」ですが、子供の「内なる自然」とは、自律神経の調整のことなのですね。
「外なる自然」と触れ合うことで、「内なる自然」も生き生きとするのです。
最近の脳科学の研究でも必要が叫ばれています
子供の脳の発達について、最近の脳科学の研究では、感受性の高い10歳頃までに自然と触れ合う体験を多く積ませることが必要とされています。
自然に触れることで、五感が刺激され、感受性が豊かになる生活体験を多く積む中で、「どうして?」「なぜ?」という疑問がたくさん湧いてきます。
その疑問を働かせることで、創造性が発揮されてくるのですね。
また、コーネル大学やメリーランド大学の研究チームが大学生を対象に行った調査によると、公園やキャンパスなどの身近なところで、10分から20分、自然の中を歩いたり座ったりしただけで、心拍数や血圧の改善、コルチゾールの低下、気分の向上、不安の軽減といった効果が得られることがわかりました。(参照元:Student mental health)
生涯を通した心身の健康のために、子供たちには日常生活の中で自然との触れ合いを取り入れる良さを体験させてあげたいですね。
高齢育児で気軽に自然体験をする体験談!
自然育児というと、キャンプなどの手間と体力が必要な活動をイメージしやすいですが、高齢育児の親にとっては、そう頻繫にアウトドアの実践は体力的にキツイです。
でも、そう身構えなくても、毎日の生活と身近な環境で、豊かな自然育児は可能です。
遠い田舎の山や海にわざわざ出かけなくても、身近な公園や散歩道、自宅の小さな庭など、日常生活に自然と触れ合う体験を組み込んでいくだけで十分に効果があります。
庭先で自然育児~我が家の場合~
我が家は築40年弱の木造のおうちで、小さなお庭にはたくさんの「センス・オブ・ワンダー(神秘さや不思議さに目を見はる感性)」を引き起こす自然現象があり、毎日の生活で子供が小さな発見と驚きをもって成長できるように見守り、親子で楽しんでいます。
小さな庭やベランダでも、セミや蝶もダンゴムシもいますし、さらにガーデニングを工夫すれば、自然と触れ合う育児は十分に可能です。
我が家では、夏を迎える前、6月は、鉢植えの大きくなった球根を掘り起し、秋の植え付けまで乾燥させて保管を始めます。
そして、旬のラベンダーの鉢植えの満開の花穂を刈り取り、美しい紫色と爽やかな香りにうっとりするのです。
球根祭りだ~!!!
我が家の庭先には、水仙の鉢植え4つとヒヤシンスの鉢植え2つがあり、この春、きれいな花を咲かせてくれました。
花が終わったあと、葉が光合成をして栄養を送り、葉が黄色くなって枯れるまでの間に球根が太ります。
球根は、分球して数も増えます。
この3年間、球根の手入れに手が回らず、そのままになっていたので、今年こそ球根を掘り起こすよ、と小学2年生の娘に話していました。
梅雨の晴れ間、暑すぎず作業しやすい今日6月9日、「私もやる~~~」と言う娘といっしょに水仙とヒヤシンスの球根掘り起しを始めました。
ところが、水仙の植木鉢をひっくり返して土ごと出そうとしても、なかなか出てきません。
やっとゴソッっと出ると、すっかり根っこが土中にグルグル回って増えていて、これでは植木鉢の内側に密着してなかなか出てこないはずです。
娘は、まずこのグルグルに回った根っこを見てびっくり仰天!大騒ぎです!
土をほぐすと、分球した球根がたくさんくっついてゴソゴソもりもり出てきて、さらに驚愕!!!
「球根祭りだあ~~~~~~~~~!!!!!!」
自然のものすごい力に目を見張り、キャーキャー言いながら、球根を掘り出し、分球したものをわける娘・・・
球根につながっている根っこのはびこりかたにも驚愕していました。
まさに「センス・オブ・ワンダー」全開状態です。
水仙の植木鉢3つ合わせて、掘り出した球根は、123個!
ヒヤシンスの球根も掘り起しました。でも、水仙より分球はおとなしく、植木鉢2つ合わせて23個。
植木鉢のスペースは限られているいるし、庭も狭いので、とても全部は植え付けられません。
水仙は毒があるので、食用にもなりません。
娘といっしょに次の植え付け用の水仙10個、ヒヤシンス12個、大きいものを選び出しました。なるべく娘の選んだものを優先します。
娘といっしょに庭でこうして過ごすひとときはほんとうに楽しく、生きている実感が湧いてきます。
ラベンダーの花穂を刈り取り
ラベンダーは鉢植えで、耐暑性の強い「グロッソ」という品種を育てています。
花穂が大きくてきれいなだけでなく、葉も爽やかな香りを放っています。
我が家では他にもハーブのローズマリーも鉢植えで育てています。
自然と触れ合う中で、嗅覚に働きかけることも大切です。
娘はラベンダーやローズマリー爽やかな香りがお気に入りです。
ラベンダーはドライフラワーにして、長く香りを楽しみたいので、娘といっしょに刈り取りました。
5月から6月の時期は、ラベンダーの植木鉢の周りには、青い小さな柿の実がたくさん落ちていて、これを拾って「柿並べ」をするのも、娘のお気に入りの遊びです。
身近なところで子供を自然に触れ合わせてあげましょう。
昨年の夏休みは、公園に自転車の練習で行ったときに、一本のケヤキの木にものすごくたくさんのクマゼミが止まっていて、娘と数を数えました。
なんと全部で90匹いました!もっと上の見えないところにまだいたかもしれません。
公園のケヤキのクマゼミは、去年の夏、最大の「センス・オブ・ワンダー」でした!
子供が自然と触れ合うメリットは?高齢育児で気軽に自然体験をする体験談!まとめ
今回は、
- 子供が自然と触れ合うことが減ると、どのような悪影響があるのか
- 身近なところで可能な自然育児
について、お話しました。
「外なる自然」である山や海の自然環境と触れ合うことで、子供の「内なる自然」である自律神経も生き生きとするのですね。
子供の脳の発達について、最近の脳科学の研究では、感受性の高い10歳頃までに自然と触れ合う体験を多く積ませることが必要とされています。
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自然と触れ合い、子供たちの好奇心を刺激して、そのひとみをキラキラ輝かせてあげましょう(^^♪
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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