子供が小さいうちは授乳、おむつ交換、夜泣き、イヤイヤ期など、毎日の育児は終わりなく続き、
ママは疲労困憊してしまいますよね。
朝、起きるのもつらくなってしまって、起き抜けから異様な不安感に襲われたりすることもあります。
朝の憂鬱な不安感がなぜ起きるのか、原因を知ると少しらくになりますよ。
朝の不安を和らげて一日をスタートする対処法についてもお話しますね。
朝の憂鬱・不安感はなぜ?
朝のどんよりとした不安感の原因を知ると、
「な~んだ、そうだったんだ!」と納得して少し余裕が出るかもしれません。
不安の渦の中ではなく、客観的に自分を見れると、心に力が湧いてきます。
朝は脳に余裕がある?
眠ったあとは脳がリフレッシュされてよく働きますね。
朝は、脳の情報処理能力が冴えていて、余裕があります。
しかし、目覚めてこれからの一日について考えをめぐらすときに、
「もしもこんなことが起きたらどうしよう」と思うのも朝です。
子供が小さいうちは特に、今日一日とにかくケガをしないように無事に過ごしてほしい、とか
離乳食が今日もなかなか進まないかもしれないなあとか、
予防接種のスケジュールがふと心配になるとか、
その他にも舅姑やママ友のことで憂鬱になったり、夫婦のちょっとした行き違いを思い出したりなど、
横になっていると、起きているときよりも内向的に自分の思いに集中しがちになります。
悪夢を見たあとなどは、それが不安の原因にもなります。
アラームで目覚めたときは、びっくりしたときの「闘争・逃走反応」が起きて、
恐怖まで感じてしまうことがあり、不安感をかきたてます。
朝、リフレッシュして目覚めたばかりの 脳 は、これらの不安感をまず処理しはじめてしまいます。
そして、朝が憂鬱でつらいという状態になってしまいます。
昼間になってくると、脳も朝より疲れるので、不安感について深く考える力がなくなります。
朝の憂鬱・不安感はつらいけど、脳にパワーがあるということでもあるのですね。
そのパワーを不安ではなく、肯定的な考えに集中させたり(アファメーション)、
もしものときの未来ではなく、今に集中させたり(マインドフルネス)することで、
心の力を強くすることができます。
朝の憂鬱・不安への対処法は?
朝、目覚めたときに、不安感に飲み込まれない方法があります。
アファメーションとマインドフルネスを覚えておきましょう。
憂鬱な朝を、力ある充実した朝に変えましょう。
アファメーションとは?
アファメーションとは、肯定的に断言して、自分の中で約束することです。
「こうなったら良いなあ~」という願いを「~なっている」と断言してしまうことによって、
遠い未来ではなく、今の現実に実現することを呼び込むのです。
願いがかなったこととして、先取りして感謝してしまいます。
マインドフルネスとは?
マインドフルネスとは、意識を今に集中させること、
過去でも未来でもなく、今に集中することで、瞑想などの訓練方法があります。
過去にとらわれたり、未来に起こることを心配して、「今」から心が離れていると
脳はものすごく疲れてしまうんですね。
ぼーっとしているだけでも脳はエネルギーを消費しています。
脳には、無意識のときに働く脳内ネットワークがあり、
過去や未来を心配することでこの脳内ネットワークが過剰に反応して脳が疲労困憊してしまいます。
この脳内ネットワークを、デフォルト・モード・ネットワーク(DMN)といいます。
瞑想などによって今に集中し、脳を休息させる方法の総称をマインドフルネスと言います。
今に集中するだけで、過去や未来から解放されるのですが、これがストレス軽減にとても効果があるのです。
脳の過剰な反応を一旦休息させて疲れをとるだけで、集中力や思考力、判断力がぐんと高まります。
マインドフルネスとは、今の瞬間の気持ち、感覚、などに客観的に気づいている状態で、
必ずしも穏やかな気分だけではありません。
キレそうなときでも、それに気づいて意識できればマインドフルな状態です。
客観的に見ていることで、感情に飲み込まれず、脳の消耗を抑えて
能力を発揮できます。
朝の不安対策におすすめの音楽
まだわが子が幼いうちは、ママは朝のお目覚め時から疲れがたまっていて、
不安も大きくなりますね。
そんな朝、勇気を与えてくれて肯定的な気持ちに導いてくれる歌があります。
このCDは15ヴァージョンのアメイジンググレイスが収められていて、
アカペラ、クラリネット、フルートなどのあらゆる歌と演奏で楽しめます。
大きな力に包まれて生かされていることに
はっと気づいて、自然に笑顔が出てきますよ。
アメージンググレイス
ジョン・ニュートンはイギリスの牧師です。(1725~1807)
幼い頃、敬虔なクリスチャンだった母親に先立たれて、相当なさみしさを味わいました。
成長したニュートンは船乗りになり、のちに黒人奴隷を輸送する奴隷貿易で富を得るようになるのですが、
船で嵐に遭い、転覆の危機に陥り、このとき人生で初めて心底から神様に祈ったのでした。
船は奇跡的に難を逃れ、これを精神的転機としてニュートンは酒や賭け事などを控えるようになり、
6年後には船を降りて勉学を重ね、牧師になりました。
アメージンググレイスは、残酷な黒人奴隷貿易に関わったことを悔いる気持ちと、
そんな自分を赦して愛してくださった神様への感謝が歌われています。
神様からの、驚くほどの大きな恵みの中で「生かされている」喜びを歌っています。
生かされていることに気づく
人は自分のがんばりだけで生きているのではなく、「生かされている」ということに気づくと
ほっと息がらくになって不安感が小さくなります。
育児は、子供の命を託されているという責任から、限界を超えてがんばり続けなければならないことも多いので、
責任感が強いママほど自分のがんばりに焦点がいってしまいますが、
心臓が動いているのは自分のがんばりのおかげではありませんし、
空気があって息ができるのも自分のがんばりで保てることではありません。
親も子も生かされている存在だと気づくと、心に安心とゆとりが湧いてきます。
そして、今の育児=愛の種まき は、必ず実を結ぶ時がきて、その苦労が報われるということを信じましょう。
育児の不安を解消するには?
朝、目覚めたら、まずはカーテンを開けて、
朝日を全身に受けとめましょう。
新しい愛と力が私に注がれている、
私は愛されている、という肯定的な言葉とともに、
育児に対する肯定的な言葉かけもしていきましょう。
育児に対するアファメーション
- 私は子供を心から愛しています。
- 私は子供が泣くのは元気なしるしということをよく知っています。
- 私は子供が泣いても動揺しません。
- 私の子供はたくさんの愛を受けて成長し、私の家族はとても幸せになります。
育児は予想しないことが起きることもしばしばで、嵐の中の波乗りのようなものですね。
でも、今日も私は乗り切っていける、と宣言してしまいましょう!
アファメーションからマインドフルネスへ
アファメーションにプラスして、
今を生きるマインドフルネスを心がけてみましょう。
ママは今を失わないように、子供とスキンシップして柔らかな感触を意識し、
わが子の声とキラキラ輝く目を見つめ、五感のすべてを使って「今」を感じましょう。
香りの良いお茶を飲んで、じっくりと五感を働かせることによっても、
「今」の感覚に集中して脳を休ませることができます。
一杯のコーヒーを飲むときも、短い時間であっても香りと味に集中する、
一片のチョコレートを食べるときでも、その甘さとほろ苦さのバランスを感じることに集中する、
忙しい育児の合間の、たったそれだけのことで脳を休ませることができます。
鼻の先に意識を集中させるだけでも、「今」の感覚に集中できます。
忙しい一日の中で、何度も「今」に集中するようにしてみましょう。
寝不足も不安感の原因になる?
夜間の授乳や夜泣きなど、ママの寝不足は深刻ですね。
この睡眠不足と不安感も、実は切っても切れない関係にあります。
睡眠と不安はリンクしている?
睡眠不足の状態と、不安感をもっている状態で、
脳では同じ領域が活性化されたり非活性化されたりしています。
つまり、睡眠不足と不安では、脳の活動が共通しているのです。
睡眠不足のときは、不安感を抑制して感情を制御する脳の領域の活動が失われます。
睡眠不足によって不安が発生することがあるのです。
しかし、睡眠をしっかりととるだけで、不安レベルは正常値に戻ります。
育児中、不安感が強いときは、こま切れでもいいですから、まず睡眠を確保しましょう。
まとめ
- 朝は、脳の情報処理能力が冴えていて、余裕があります。
- 朝は、今日一日をどう過ごすかと考える中で、「もしも」の不安を考えやすいです。
- 悪夢やアラームも朝の不安を招きやすいです。
- 朝のリフレッシュされた脳はこれらの不安感をまず処理しようと働いてしまいます。
- 朝の憂鬱・不安感はつらいけど、脳にパワーがあるということでもあるのです。
- そのパワーを不安ではなく、肯定的な考えに集中させたり(アファメーション)、もしものときの未来ではなく、今に集中させたり(マインドフルネス)することで、心の力を強くすることができます。
- 睡眠と不安はリンクしているので、寝不足になりやすい育児中は、不安を感じたら、こま切れでもいいですから、睡眠時間を確保しましょう。
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