ゴーヤの育ちが悪かったり、実がつきにくかったりなど、
期待通りに立派なグリーンカーテンにならないという悩みをよく聞きます。
ゴーヤの苗の植え付けの段階で、
元気に育つために必要な事柄はこちらからどうぞ。
今回は、植え付け後、ゴーヤの実がつくために、さらに必要な 摘芯 と 人工授粉 のお話です。
植え付け後、ちょっと手間をかけてお世話するだけで、
涼しげなグリーンカーテンに近づきますよ。
摘芯と人工授粉の方法を詳しくお話しますので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。
ゴーヤの実がたくさんつくためのコツは?
ゴーヤの実がついてほしいとき、
グリーンカーテンとしてふさふさに育ってほしいときは、
摘芯を必ず行います。
親づるカットで子づるを伸ばす!
本葉が5~6枚になった頃に、伸びてきたツル(親づる)の先端を切り落とします。
これを「摘芯(てきしん)」といいます。
摘芯しないと、ただの単に長い一本のツルになってしまいます。
親づるを摘芯すると、脇芽が出て、子づるが何本か伸びて、こんもりと育っていきます。
また、ゴーヤの花には、雌花と雄花があるのですが、親づるは雌花をたくさんつけないので、親づるを摘芯しないと実がつきにくくなります。
摘芯することで、こんもりとした株に育つだけでなく、多くの実をつけることもできるのです。
2回目の摘芯は、草丈が1mほどに成長したときに子づるをカットします。
成長の良さそうな子づるを3~4本残して、他を切ります。
混み合っている葉も少し刈り取って、風通しを良くしてあげましょう。
摘芯に最適な時期は?
ゴーヤの苗がまだ小さいとき、十分に根付いていないときには、まだ摘芯しません。
本葉5~6枚というのは、あくまでも目安です。
摘芯は、勢い良く成長するときに行います。
最近、葉が大きくなるのが早いなあと感じたときが摘芯の時期です。
植え付け後、早い時期に摘芯すると、成長が止まって失敗しやすいので気を付けてあげましょうね。
本葉の数え方に気を付けましょう
本葉5~6枚といいましたが、この中に初生葉2枚は含まれません。
初生葉(しょせいよう)って何でしょうか?
初生葉とは、子葉のあとに出てくる葉で、本葉と形が違う葉のことです。
ゴーヤの子葉は、開いたときに既に小さな葉が中央に出ています。
これは本葉ではなく、初生葉です。
植物には、子葉の次に本葉が出てくるものが多いですが、
子葉の次に初生葉が出て、それから本葉が出る植物もあるのです。
ゴーヤの他に、インゲンマメやエダマメなどが、初生葉を持っています。
摘芯のために本葉5~6枚と数えるときに、初生葉をいっしょに数えないようにしましょう。
人工授粉をして助けてあげましょう
摘芯のところで、親づるには雌花がつきにくいというお話をしました。
摘芯して出てくる子づる、孫づるに、実をつける雌花が多く咲きます。
雌花と雄花はちょっと見たところ、見分けがつきにくいのですが、
雌花は花の下部が膨らんでいて、将来ゴーヤになる部分(ゴーヤの赤ちゃん)がついています。
しかし、摘芯をしてもウリ科の植物の生育時期には雄花ばかりが咲いたり、
雌花ばかりが咲いたりする時期があります。
特に咲き始めの頃は、雄花ばかりです。
実をつけるためには、雄花と雌花の両方がタイミング良く咲いて、受粉できないといけませんね。
雄花と雌花の両方が咲くタイミングは、いずれ次第に揃ってきますので、それについては気長に待ちましょう。
受粉については、ミツバチやチョウにおまかせでいいのですが、都会や高層マンションなど、虫が訪れにくい場所では人工授粉をしてあげましょう。
ゴーヤの雄花、雌花の比率は、雄花10~20に対して、雌花は1くらいです。
もう一度、雄花と雌花の見分け方を説明しますね。
ポロポロとすぐに落ちてしまのが 雄花 です。
雌花 は、下部が膨らんでいて、ゴーヤになる部分があります。
雄花を切り取り、雌花に軽くポンポンと雄花を当てて、雌花に花粉を付けます。
ゴーヤの花は、朝のほうがたくさん花粉がついているので、人工授粉は朝10時までに行いましょう。
一本のつるにたくさんの雌花がついているときは、一つだけ雌花を残して切り取り、残した雌花に人工授粉を行うと、一つの実に栄養を行き渡らせて、大きな実に育てることができます。
水やり・追肥も大切です
ゴーヤは水やりを欠かさないことも大切です。
収穫最盛期には水分を多く必要とするので、乾燥させることのないように定期的に水やりしましょう。
夏場は朝夕両方の水やりが必要かもしれませんので、乾燥具合をよく観察しましょう。
葉色が悪くなったら追肥も必要です。
追肥は最初の実の収穫の頃から開始します。
緩効性化成肥料を株元にまくか、ときどき液体肥料を水の代わりに与えるようにします。
まとめ
- 本葉が5~6枚になった頃に、伸びてきたツル(親づる)の先端を切り落とします。これを「摘芯(てきしん)」といいます。
- 親づるを摘芯すると、脇芽が出て、子づるが何本か伸びてこんもりと育っていきます。
- 親づるは雌花をたくさんつけないので、親づるを摘芯しないと実がつきにくくなります。摘芯することで、こんもりとした株に育つだけでなく、多くの実をつけることもできるのです。
- 2回目の摘芯は、草丈が1mほどに成長したときに子づるをカットします。
- 摘芯のために本葉5~6枚と数えるときに、初生葉をいっしょに数えないようにしましょう。
- 人工授粉は、雄花を切り取り、雌花に軽くポンポンと雄花を当てて、雌花に花粉を付けます。
- ゴーヤの花は、朝のほうがたくさん花粉がついているので、人工授粉は朝10時までに行いましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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